Battle1 s_n_boy [11]
s_n_boyの動きを待つ間、最終手段を考える。つまり、致命傷を与え、ブロックなりアカウント削除なりを誘発するんだ。
こんなアタオカをのさばらしておいてはいけない。私がお仕置きをして差し上げようじゃないか。
おーっほっほっほ!!!
suzuki_shonen:
「此奴なんなん?正論ぶちかましてるつもりみたいだけど、個人攻撃してんの?」
ん? 何だ?
私のスレとs_n_boyのやり取りを晒してる。
だけど、それがどうした? ええ、そうよ! 正論述べてんのじゃ!!
やるなら、かかって来いやっ。受けて立ってやるぜっ!!
「サクラ、今から行っていい?」
その時、範子からのDMが来た。
本気で闘うなら、友の知恵を借りるのも悪くはない。
「いいよ〜、ウチに来る? どっかでお茶する?」
「話したいから、家の方がいいかも」
「おけ!」
とりあえずsuzuki_shonenのスレは放っておいて、範子の到着を待つ事にしよう。
それから30分、家の前に車が停まる音が聞こえて、窓から外を見る。
範子の車だ。
すかさず玄関のドアを開けて、範子を招き入れると、とりあえずお茶を用意しかける。
「あ、サクラ、まず先に話しよ」
「あ、あぁ、うん」
かなり急いでいるようだが、何の話だろう。とても気になるところだ。
そして言葉より先に、指が検索アプリのアイコンをタップしている。
「あのな、サクラ」
「うん…」
「これ…suzuki_shonenってのが急に出て来て、サクラとs_n_boy のやり取り晒しとるやん?」
やっぱりこの事か。突如不自然に現れた、suzuki_shonenという人物。此奴について、範子は何かを突き止めたようだ。
「スズキ少年」
緊張が走る。suzuki_shonenとは、一体何者だろう?
「たぶんやで。スズキのスズ。鈴と金属の錫は違うけど、それをかけてるんやったら…」
範子はスマホを差し出し、私にその画面を見せた。
それは、化学に関するサイトのようだ。見覚えのあるアルファベットと、それについての短い解説が書かれている。
「何それ。元素記号!?」
「そう! Snイコール錫。錫少年。だからたぶん、このsuzuki_shonenは…」
「「s_n_boyの裏垢!!」」
suzuki_shonenのプロフィールを探ってみる。しかし、MTG内でその関連性を裏付ける手立てがない。
同社のもうひとつのSNSへ飛んでみても、アカウントが見当たらない。
「s_n_boy とsuzuki_shonenが同一人物やっていう証拠が欲しいなぁ」
「とりあえず、ビール飲んで考えよ。私、明日帰るわ」
「何でやねーん!!」
範子は車を近所のコインパーキングへと移動した。
この女、本気で泊まる気?
「さ、さ、飲もっ!」
え? ビール買って来てる。
「なぁ、範子…」
「明日って仕事?」
平日なんだから、当たり前だ。
「風邪ひけ!」
「無茶言わんといてぇな」
「仕事とクソ垢退治と、どっちが大事?」
何言ってんだ? 此奴。
仕事に決まってんだろ。やっすい給料で生活してんだから、欠勤なんて出来ないんだよっ!
「どっちがって…」
「どっちよ?」
「クソ垢退治に決まってるやん!!」
―あ、あれぇ???
元素記号!
出ましたね。
範子の推測は、果たして…?
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