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Battle1 s_n_boy[1]

美優と範子は、いよいよ闘いに挑む。

どこまで賢く、どこまで陰険に、そしてどこまで気丈でいられるか。

ご覧あれ!

「サクラ…闘うって、どうやって?」

「ふふ……」


 範子の質問を受け、私は含み笑いした。


「叩き潰す」


 ―怖!


 範子は私の目を見て、小声で呟いた。


「要するに、相手がブロックしたら逃げた事になるやん。だから勝ち」

「ブロックしてもらえば…」

「違ーう! してもらうんじゃなくて、される。苦し紛れにブロックされるまで攻めるねん」


 陰険だ。

 何年ぶりかに会ったサクラは、恐ろしい程に陰険になっている。

 範子はそう思ったに違いない。


 ブロックしたら負け。逃げた事になる。

 これは即ち、yo-ko0713氏がO-moricha-hanをブロックするという事は、彼女はO-moricha-hanに負けた事になる。

 果たして彼女はブロックしたのだろうか。


 ところで此奴は…。


「O-moricha-hanはね、誰かにアンチリプされると袋叩きにされよる。此奴は放っといても潰れるわ」


 私はそう見ている。

 いや、きっと誰もがそう思っている事だろう。


「面倒くさいのはbonbonかぁ」

「そやな。此奴のページ探っても、何も出て来ぇへん。自分ではスレ立ててへんわ」

「アンチリプだけやってるん?」


 その通りだ。bonbonは、横槍アンチと思われる。つまり、誰かのスレッドにアンチリプライが送られた場合、そこに反応する。

 スレ主を叩きたいならスレッドへのアンチリプ。レス主を叩きたいならリプライへのアンチリプを、容赦なく送りつける。

 そして、O-moricha-hanへの固定アンチでもあるようだ。


「s_n_boyは?」


 此奴は主に交通系だ。tk.walker氏の固定アンチと見られる。そして、私の固定アンチだ。


「此奴の弱点は誤字かも。誤字を突っ込んだらゴネ始める。そこに警察のkonoha075@yokohamaさんが入って来たらアウトやね」


 konoha075@yokohamaは頭脳明晰(ずのうめいせき)と思われる。人のコメントの言葉使いを深く分析し、スパッと斬る。


「自分が斬られたら意味ないから、味方に付けれるように言葉を選ばんとね」

「無理やわ。たぶんこの人、誰の味方にも付かへんと思う」


 範子の分析は、ある意味正解かもしれない。

 konoha075@yokohama氏は、〇〇警察と言われる存在だ。取り締まり対象は、MTG-roomユーザー全員と思われる。

 ならば私達だって、いつ逮捕され、裁かれるかも分からない。

 味方に付ければ…。

 そんな甘い事を考えていた私は、あのひと言を思い出した。


「助けてもらっといてお礼はねえのかよ」


 範子が、私の経験談に硬直した。

 ガッシリ固められた正論。

 言葉の成り立ちに関する知識。

 此奴とやり合いになった時、自身に勝算はあるのだろうか?


 私は彼女の青ざめた顔にひと言くれてやった。


「闘おうと思わへん事やな」

アクセスありがとうございます。

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