固定アンチ!?[6]
yozakuraminmin:
「炎上覚悟で言います
人のコメントにいちいち反論する人って何なん?
アンタがいくら吠えても人を変える事なんて出来ないよ」
……
……
……
退治してやる。炎上させて、奴らを誘き寄せて、カウンターパンチ喰らわせてやる。
範子との会話でモヤモヤしてしまった気持ちは、MTGにぶつけて払拭しようと思った。
払拭? MTG如きでそんな事出来るとでも思ったのだろうか。
益々変わり者になっていく自分自身に少し怯えながら、画面を睨みつける。
ただただ、睨みつける。炎上上等。アンチリプよ、カモォーン!
……
……
「何で……?」
どうした事か。
いつもなら秒でアンチリプが入るはず。そう思っていたのに、炎上どころか普通のレスポンスでさえも皆無じゃないか。
いや、それならそれで好きな事を呟けるのだからありがたい。
本来ならそう考えるだろう。
でも今は違う。私は今、炎上を煽っているのだ。炎上させたいのだ。
「炎上覚悟って書いたら炎上しないって事? ここに居る連中って、皆んなあまのじゃくなんやわ」
つまらない。
そう思ってMTGを閉じた。
ところが。
BOOM…
MTGを閉じたのも束の間、スマホが震える。
お知らせだ。私は再びMTGを開き、お知らせ案件を見た。
norishio_ikeike:
「巨漢女なんだけど…電車乗ったら、端っこの席が空いてたので座ろうと思ったの
そしたら別のドアから乗り込んできた女が私に体当たりして、弾き飛ばしてそこに座ったの
この女、何なん?」
ハッ!?
突然“おすすめ投稿”に現れた“のり塩”なる人物。
間違いなく範子だわ。
やっぱりここに居たんだ。
yozakuraminmin:
「>norishio_ikeike 一定数居るね、そんな迷惑な人
何でそんな事するかなぁ
他の席に座ればいいのに」
s_n_boy:
「>yozakuraminmin お前が他の席に座るっていう選択肢もあんだろ?」
来た!
反撃のチャンス…?
いや違う。これは範子のスレッドだ。ここを荒らす訳にはいかない。
しかし私は、このレスに黙っていられない。何故なら…。
yozakuraminmin:
「>s_n_boy 何でここでの私のリプにリプするんですか? 私にクソリプ送りたいのなら私のスレにすればいいんじゃないの?」
そう、s_n_boyは私をフォローしている固定アンチなんだ。
たとえどこであろうと、私がコメントする度に現れ、気に障るひと言ふた事を書き込む奴だ。
此奴は私のフォロワー。
普通ならブロックするであろう案件だが、私はしない。
アンチリプを書きたいなら、どうぞご自由に。
だけど範子のページに書くのは許さない。何故なら此奴は、私の“餌”なのだ。
いずれ骨まで食い潰してやるつもり。
だから……。
範子に餌を奪われたくないのよ!
思い通りに行かない。
あるあるですね。
どうもSNSでは、炎上覚悟と言えば炎上しないパターンが存在するようです。
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