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最強転生者が神になるまで  作者: バーチ君
セザール獣王国
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闇組織『スネイクヘッド』殲滅作戦(2)

 一方、ドリエが向かった先では、すでに仲間50人が捕まったことを知った男達が、完全武装して屋敷の外に出て待機している。その数300人はいるだろう。その先頭にスマトラがいた。スマトラは、自分の配下を連れて牢屋を襲撃するつもりだ。



「おい! お前ら! これから牢屋に行って、仲間達を救出するぞ! 覚悟はいいな!」


「オオ—————!」



 ものすごい熱気だ。誰もが武功をあげて幹部になろうと必死なのだ。そこに一人の小学生ぐらいの女の子がやって来た。



「おじさん達、悪いことしたらダメだよ。神様に怒られるよ。」


「お前は誰だ?」


「そんなことより、領主様に謝った方がいいよ。早く謝りに行けば、罰を軽くしてもらえるかもしれないでしょ。」


「お前、自分が何を言っているのか分かっているのか?」



 最初は不思議に思っていた男達も、だんだん頭に血が上ってきたようだ。スマトラが大きな声で言った。



「『スネイクヘッド』は女にも子どもにも容赦はしねぇんだ! 逆らうものは殺すだけだ! 見ていろ! 俺が見本を見せてやる!」



 スマトラは剣を抜いて、ゆっくりとドリエに近づいていく。だが、その足取りはだんだん重くなる。そして、剣を持つ手が小刻みに震え始めた。目の前にいた少女の背中に翼が出たのだ。



「お、お、お前は何、何者だ?」


「私は竜人族のドリエ! 悪い人を許さないの。」


「竜人族?! まさか?! 魔族と並んで世界最強の種族の・・・」



 スマトラがすべてを言う前に、スマトラの剣を持つ手が宙に舞った。



「ギャ————!」



 300人の男達はスマトラの絶叫を聞いて、逃げ出そうとしている。



「逃がすわけないでしょ!」



『サンダー』



 晴れた空からいきなり男達に向かって雷が落ちる。体中がしびれ動けない。中には大やけどを負ったものもいる。



「た、た、助けてくれ~!」



 ドリエは全員をロープで縛るのは困難と思ったのだろう。電流で囲いを作って逃げられなくして、領主の館まで飛行して知らせに行った。



 4人の最後はミサキだ。ミサキは光魔法が得意だ。そのため、戦闘に参加する機会が少なく救援が中心だった。だが、ミレイやローザ、ドリエと訓練する中で、光魔法を使った攻撃方法を身につけている。それだけではない。新たな剣を手にしてからは、身体強化を利用した攻撃パターンも習得していた。



“ここね。私の担当は。どのくらいいるのかしら。”



 ミサキはワクワクしながら窓から中をのぞいた。すると、そこには人相の悪い男女50人ほどがいた。恐らくほかの部屋にもいるだろう。そんなことを考えていると、恰幅のいいリーダーらしき男が全員に声をかけた。



「おい。お前ら。戦闘準備をして外に出ろ!」



 奥の部屋からもぞろぞろと建物の外に出てくる。



「カスピ様。いよいよですか?」


「ああ、そうだ。50人の仲間が領主に捕らえられた。もう我慢ならねぇ。『スネイクヘッド』の名に懸けて領主を殺せと指示が出た。」


「なら、ジャワ様やスマトラ様達も向かうんですか?」


「そうだ。あいつらに遅れをとるわけにはいかん。早く準備を整えろ!」

 

 

 100人ほどが庭に集まって整列をしている。そこに、ミサキが乗り込んだ。全員の前に出て大声で叫んだ。



「あなた達の好きにはさせないわ。」


「お前なんだ? 何か用か? ガキがなめたマネをすると怪我するぞ!」


「ガキじゃないわ! それに、あんた達のような無法者は野放しにできない!」


「なんだと~!」



 その場がざわつく。そして、5人ほどの男がミサキに近づいてきた。どうやら、ミサキを子どもと思って油断しているようだ。ミサキが腰の剣を抜くと男達も武器を手にした。ミサキは、ミレイとの訓練でそれなりに速く動けるようになっている。男達がミサキに切りかかったが、ミサキはそれをかわしながら剣で相手の腕を切り落としていく。



「ビャ—————!!」



 その様子を見ていた無法者達は一瞬怯んだが、一斉にミサキに切りかかった。その様子を見て、ミサキは両手を上にあげて魔法を発動した。



『シャイニングアロー』



 すると、ミサキの周りに光の矢が無数に表れた。ミサキが天にあげた腕を振り下ろすと、ミサキの周りの矢が次々と無法達の足を打ち抜いていく。



「ギャ———」



 足を射抜かれた無法者達は悲鳴をあげながら地面に転げまわる。すると、カスピが大剣を持って前に出た。



「お前、ただのガキじゃねぇな。何者だ?」


「あなたが知ってもしょうがいないわね。でも、教えてあげるわ。『ワールドジャスティス』よ。」



 すると、無法者達の顔が青ざめていく。



「おい、『ワールドジャスティス』って人族の国のSランクパーティーだよな?」


「ああ、そうだ。数々の偉業を成し遂げたって噂のパーティーだぜ!」


「俺も聞いたぞ! あの帝国を崩壊させたのも『ワールドジャスティス』って噂だぜ。」


「そうか。お前がそのパーティーのメンバーか? 他のメンバーはどうした?」


「全員が他のアジトに向かったわ。多分、もう終わってると思うわよ。」


「なら、お前は外れくじを引いたってことだな。なんせ、俺のいるこの場所に来ちまったんだからな。」


「それは逆じゃないかな~? 他のメンバーは戦闘経験が豊富だから手加減できるけど、私は戦闘経験がほとんどないから手加減できないかもよ。」


「なめたことを言ってくれるじゃないか。」



 カスピが大剣を持って突っ込んできた。ミサキはカスピが振った大剣を横に飛んで避けたが、そこにカスピの蹴りがきた。まだ戦闘経験の少ないミサキには避けきれずに腹をけられた。その衝撃でミサキは地面を転がった。



「痛いわね~! よくもやってくれたわね。」



 ミサキの体が光る。そして、怪我がどんどん治っていく。自分に『ヒール』をかけたのだ。だが、相手からすれば自己修復の能力があるように思えたことだろう。



「お前、自己再生能力を持っているのか?」


「まあね。ちょっと違うけど同じようなもんね。今度は私から行くわよ。しっかり避けなさい。死んじゃうわよ。」



 ミサキが剣に光魔法を付与した。剣からまぶしい光が放たれる。カスピはまぶしくて前が見えない。次の瞬間、腕と足に強烈な痛みを感じた。そして、地面に倒れた。



「やっぱり手加減って難しいわ。でも、死んでないわよね。」



 カスピの大剣を持っていた右手と右足が切り落とされていたのだ。何が起こったかわからないカスピだったが、目の前に自分の手と足が転がっているのを見て、急激に激痛が襲った。



「ギャ—————!!!」



 ミサキがカスピに近づいていくと、カスピは恐怖で顔が引きつる。



「こ、殺すつもりか?」


「違うわよ。血を止めるのよ。死にたくないでしょ?」



 ミサキはカスピの手と足から流れる血を『ヒール』で止血した。2人のその様子を見ていた無法者達は、全員がミサキに跪いた。



「天使様。お許しください。」



 面倒だったので、ミサキはそのまま天使のふりをすることにした。



「あなた方がこれまでに犯した罪が消えることはありません。ですが、これから人々のために生きるならば、神も減刑してくださるでしょう。この者を縛って、私の後についてきなさい。」



 ミサキは全員を引き連れてビャッコの屋敷に向かった。


出張で行った京都は暑かったにゃ!

ミレイ姉! 関東も暑いよ!

今日は冷やし中華にするにゃ!


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