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最強転生者が神になるまで  作者: バーチ君
セザール獣王国
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ローザ立ち直る!

 オレ達はやっとエルフの里に到着した。そこで、エルフの族長シャンデさんと対面し、これまでのローザの件について説明した。



「シャンデさん。この里で何があったんですか?」


「はい。いきなり空に金属の大きな鳥がやって来たんです。その鳥から金属の大きな箱がいくつも地上に降りて、兵士達がやってきました。手には金属の筒のようなものを持っていました。彼らは、それらの武器から我々を一方的に攻撃してきたんです。」


「ケン。もしかしたら帝国にゃ?」


「多分ね。それから、どうしたんですか?」


「我々エルフ族は魔法が得意ですので、魔法で応戦したのですが、あの武器には歯が立ちませんでした。私達はみんなで森に逃げたのです。ですが、ローザの両親のように逃げ遅れた者達は次々と殺されました。」


「彼らの目的は何だったんですか?」


「どうやら、世界樹のようでした。」


「世界樹?」


「そうです。この世界の均衡を保っている木です。世界の魔素の量が増えすぎると魔物が大量に発生したり、人の体を蝕んで悪感情をもたらします。中には魔族に変化するものもいます。」


「ダークエルフだよね。シャンデ様。」


「そうですね。彼らも本来は我々の仲間でしたが、魔素を取り込みすぎて魔族へと変わってしまいました。ただ、魔素が少ないと人々は魔法が使えなくなります。そうなると、人々の生活に支障が出てしまうのです。」


「つまり、世界樹はこの世界の魔素の量を調節する役目を持っているんですか?」


「その通りです。そのために、世界樹の幹の中には巨大な魔石がいくつもあるのです。」


「彼らはその魔石を狙って侵略してきたってことですか?」


「恐らく、そうだと思います。」


「でも、どうやって守り抜いたんですか?」


「大精霊様達が中心となって、精霊達が兵士達を撃退してくれたのです。」


「そうだったんですか。でも、世界樹ってどこにあるんです? 見えませんが。」


「はい。普段は私の魔法で見えなくしていますので。」


「大体状況は分かりました。」



 すると、ローザがシャンデさんに言った。



「シャンデ様。もう心配しなくていいよ。」


「どういうこと? ローザ。」


「多分。攻めてきたのはブラジロン帝国って国なの。でも、そこの武器、ぜ~んぶ私達が壊しちゃったもん。それに、一番悪い奴、何だっけ?」


「皇帝にゃ!」


「そう。その皇帝はもういないよ。ケン兄がやっつけちゃったもん。」


「ケンさん。本当ですか?」


「ええ。ローザが言ったことは本当ですよ。彼らはもう他国を侵略することはしませんよ。」


「良かったです。」


「ところで、シャンデ様。お父さんとお母さんのお墓を作りたいんだけど。」


「もう。作ってあるわよ。一緒に行きましょうか?」


「うん。」



 オレ達はシャンデさんに連れられて、ローザの両親の墓に行くことになった。村の中を見渡すと店がない。



「シャンデさん。お店とかないんですか?」


「ええ。エルフ族はすべてを自給自足で暮らしていますから。」


 

 確かにそれぞれの家に家庭菜園がある。それに、森に囲まれているので果物や木の実、肉類には困らないのだ。



「ここ! ここなんだよ!」



 急にローザが叫びながら立ち止まった。ミサキが心配そうに声をかけた。



「どうしたの? ローザちゃん。」


「ここにローザの家があったんだよ。こっちに井戸があって、こっちに畑があって、・・・・」



 ローザは、走りながら一生懸命説明を始めた。その目からは涙が流れている。オレはローザに駆け寄り、ローザを腕の中に力いっぱい抱きしめた。ローザはオレの胸の中で、大きな声を出して泣いた。



「ありがとう。ケン兄。もう大丈夫だから。」



 その日はローザがオレと手をつないで歩いても、誰も文句を言わなかった。そして、ローザの両親のお墓の前に来た。全員がお墓の前で手を合わせた。すると、お墓の後ろが激しく光りだした。その光はローザの両親へと姿を変えていく。



「ローザ。私の可愛いローザ。無事だったのね。これから、私達の分まで幸せになんですよ。」


「ローザ。お前は私達の子だ。何があってもくじけるな。前を向いて生きろよ。」


「お父さん。お母さん。」


「私達は、いつでもあなたを見守っているわよ。幸せになりなさい。」


「お父さ—————ん! お母さ——————ん!」



 ローザの目から一筋の涙が流れた。全員が無言でしばらくの時間を過ごした。



「ケン兄。ミレイ姉。ミサキ姉。ドリエ姉。これからもよろしくね。」



 オレは再びローザを抱きしめた。



「ケン兄。苦しい~よ!」



 すると、シャンデさんがオレに言ってきた。



「どうやら、ローザはケンさん達と行くことを望んでいるようですね。」


「はい。」


「ケンさん。皆さん。ローザをよろしくお願いします。」


「シャンデ様~!」



 ローザがシャンデさんに抱きついている。



「ローザ。いつでも帰ってきていいのよ。」


「はい。」



 その後、シャンデさんの屋敷で、バナナパンケーキとフルーツパフェを全員で食べて村を後にした。



「シャンデさんも驚いてたにゃ。やっぱり、ケンのデザートは最強にゃ!」


「褒めても、もうないよ。ミレイ。」


「僕はそんなに食いしん坊じゃないにゃ。」


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