■第8話働いてはみたが■
仕事がはじまり、その話です。
途中ゲームの話と少し専門的用語が出てきます。
仕事を始めてすぐに同期の二人と仲良くなった。譜久村君と牧野君という名前であった。特に譜久村君は仲良くしてくれて、最寄り駅から会社までの通勤時と退社時はいつも待ち合わせてくれた。そこに時々牧野君も加わる形だった。友達が出来ただけで精神的にも楽だった。
会社からの帰りゲームセンターに寄ったこともあった。そこでギルティギアという格闘ゲームをやった。何作目だったかは忘れた。格闘ゲームはストⅡからハマってほぼストリートファイターシリーズ全作をやっていたので好きだったが、ギルギアはやったことがなかった。どことなくヴァンパイアとX-MENvsストリートファイターを足したような感じかなとかは思っていたけど、何となく自分からやる事はないゲームだった。多分絵柄の雰囲気の好みだと思う。譜久村君がおもしろいと言うのでやってみたら言った通りで面白かった。ストⅡは使うボタンが6個、ギルギアは5個だったので操作する時に違和感を感じた。ロマキャンと言うテクニックが何回練習しても出来なかった。それでも色んなキャラがいて、遊んでいる内に絵柄にも慣れ楽しく感じていた。その後も何回かゲームセンターに一緒に行った。
友達が二人いたし、苦手な人もいなかったので人間関係に問題はなかったが、働いて少しすると問題が出始めた。仕事を覚えるのも遅かったし、仕事をこなすのも目に見えて人よりも遅かった。仕事が終わる頃処理したパソコンの台数を書くのだが、いつも周りの人より数が少なかった。悔しいというか、女性よりも少なかったので恥ずかしいという思いに近くて、自分なりに物凄い集中して処理したがどうしても追いつけなかった。20人くらいいたが誰よりも遅かった。日に日に仕事場に居辛くなっていった。ある日の朝、どうしても行きたくなくなって、電話して
「今日は体調が悪いので休みを頂きたいです。」
と言ってしまった。突発的に休んでしまった。その後数日働いたが、やはり居辛い気持ちが募り、結局辞めてしまった。働いた期間は2~3週間くらいだったと思う。長い期間だったように感じるくらいに記憶しているが、職歴としては短すぎる、あっという間であった。