■第6話引っ越しをした■
引っ越しの一括見積もりをしたら次の日業者が来ちゃったお話
建物の色はちょっと見ないような明るめな色だったが、それ以外は何も問題がなかった。2階建ての2階の部屋だから足音も聞こえない。角部屋ではないのは残念だったが、今までも角部屋ではなかったので平気だった。
6畳の1ルーム、風呂トイレ別、最上階、南向き、家賃45,000円
「ここにします。」
内覧したその日に決めた。
2,3日だっただろうか、数日かけて荷物をダンボールの中に詰め、床や風呂、トイレなどを掃除した。これまで住んでいた部屋も1人用の1R。片付けや荷造りも1人で出来た。
引越し屋をまだ決めていなかった。ネットを使って探してみることにした。検索してみると、どうやら数社の見積もりが出来るらしいサイトがヒットした。何やら分からないまま(あまり覚えていないが)入力してクリックすると最安値がクロネコヤマトの一人暮らし向けのプランが4万と数千円と出てきた。これくらいで引っ越し出来るのか、案外安いもんだなと思った。ここで次の日驚くべき事が起こった。なんと引っ越し業者がドアをピンポンと鳴らしたのだ。ドアを開けてヤマトとわかると何事かと思った。もちろん前日見積もりをしたから心当たりはなくはなかったが、まさか次の日に来るとは思ってもみなかった。びっくりして、どうして来たんですか?みたいな事を聞いたと思う。すると
「ネットで見積もりしましたよね?」
と返答してきたように記憶している。本当に、何で来たんだ。と思ったが、ネットで出てきたように4万と数千円でやりますって言うし、その価格はどこよりも安かった(そのサイトでの最安なだけで実際は赤帽とか安いところはまだまだあります)上に荷造りはパソコンを除いて済んでいたので、思い切ってお願いした。荷物を運んでもらいながらパソコンを箱に入れた。今回は全部やることは済んでいたから良かったが、準備も出来てなかった場合はどうするんだと思った。たまたま新しい部屋の契約も済んで鍵も貰っていたし、荷造りも終わってたから良かったものの、引っ越しの相場が知りたいだけの場合だってあるだろうと思った。思ったが、この頃はあまり物事を深く考えていなかったので、まぁこんなもんかと思って引っ越しを進めた。今の部屋も引越し先の部屋も引っ越す作業の為に数日猶予を貰っていたので、心理的には楽なもんだった。マイペースに今日はどっちの部屋に泊まろうか、なんて考えたりした、しかし、布団もなんもかんも全て引っ越し先に移動してしまったので、布団を出して新居で寝ることにした。