対決! 国語教師
今、俺の目の前には一枚のプリントがある。学生のとき一度はやったコトがあるだろう学校のテストだ。
俺はテストのとき一番 張り切っている教科がある。それは国語だ。なんつーか教師と俺の真剣勝負の場だからな。
何故かというと――おっとチャイムが鳴ったからテスト開始だな。
最初の漢字の読み書きや教科書の引用なんかどうだっていい。
俺の勝負はここからだ。
『次の言葉を使って一つの文章を完成させなさい』
そう。ウチの学校の国語教師が一番点数稼ぎをさせてやると豪語している問題。これこそが俺が待ち望んでいる問題だ。
さぁ! いくぞ国語教師よ!
『〜するコトができる』
はっ。いきなり簡単な問題だな。俺の答えはズバリこれだ!
『俺はあの人の財布を掏るコトができる』
自分の財布は自分で守らないとダメだからな。次は……。『…もはや〜ない』
これの答えは。
『食事も片付け『も、早』くし『ない』と遊ぶ時間がなくなる』
小学校のときはいかに早く食べて遊ぶかが大事だったな。
『〜にさんかする』の答え『木が雨により『酸化』する』
環境問題に目を向けようぜ。
『〜したい』……『あそこで寝ているオッサンは『したい』に見える』
飲みすぎ注意だぞオッサン。
『ところで』……『ここん『とこロデ』オにハマってるんだ』
やったコトないからわからんがロデオって面白いのか?
『うってかわって』……『彼は注射をうってかわってしまった』
たぶん危ない薬でも売ったんだろうね。
『過度に』……『豆腐の過度に頭をぶつけて死んでしまえ』
この『過度』の部分、本当は『角』だからな。当て字だが気にしちゃダメだ。
これで完璧だ! どうだ国語教師よ! はっはっはっは!
翌日、国語のテストが返却された。
ん? 俺の点数か? 他の問題を書いてないから、もちろん0点に決まってるだろ。
次はもっといいやつを書いてやるからな! 待ってろよ教師!