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(8)ミミック風デバフ料理~薬草を添えて~

もしくは「自己満足は半分あきらめた」

 テムの腹の虫によって出鼻をくじかれた俺は、その原因たる腹ぺこ娘を連れてダイニングへと向かう。

 別にやろうと思えば俺の部屋からの直通にもできたのだが、敢えてしていない。

 単につなげるのが面倒だからじゃない。えっと、うん。部屋を荒らされたことに対するささやかなお仕置きってことでひとつ。

 あと、ちょっと試したいこともついさっき思いついたしな。


 ここは俺の中、俺の支配する世界だ。だから俺が念じれば食べ物を出すぐらい朝飯前のはず。と言うことで宙にリンゴを出現させてみる。


「えっ?!」


 突如押して洗われたリンゴに対する背後で驚きの声が聞こえたが、それは無視して、リンゴを手に取りそしてかぶりつく。


「あっ……」


 背後で物欲しそうな声も挙がったそれも無視だ。

 というか、ちゃんと確認してからじゃないとぬか喜びさせるだけだし、別に意地悪をしているわけじゃない。

 取り敢えず細部まで思い浮かべず適当にリンゴとだけ指定して出現させてみたが、味や触感なんかもきちんと再現されているようだ。

 とは言え俺の知らない物は出せないから、おそらく見たことがあっても食べたことのない食べ物だとそこいらは再現できないと思われる。


 さて、再現精度については確認できたから、次は維持範囲だ。もし俺が生み出した物が外に出たらどうなるかを試しておくべきだろう。

 まず俺の「中身」に設定できるかを試してみたが、これは無理だった。まあ少し考えりゃわかる。なんの制限もなく出した物を「中身」にできるなら《宝物生成》のスキルは意味なくなるし。

 ちなみにさっきゴブリンから手に入れた魔石でも試したが、これはうまく設定できた。つまりは《宝物生成》で作った物か外から取り込んだ物なら問題ない。って、それなら外から取り込んだ()は……いまは試さないでおこう。うん。


 っと、そんな事を考えている内にダイニングに着いた。


「そこの椅子にでも座って待っていてくれ。なにか食える物ないか探してくるから」

「う、うん」


 素直に席に着くテムを置いてキッチンへと向かう。

 が、食べ物がないのは探すまでもない。冷蔵庫の中のプリン? 流しの下の買い置きラーメン? あるっちゃあるが、俺の想像の産物にすぎないからテムの腹の足しにはならんよ。いくら冷凍庫に冷凍食品を並べたところでそれは飾りにしかならない。

 なら、なぜキッチンに来たか。それは……雰囲気だ。……い、石は投げなくて良いからな?


 ともかくテムにご馳走するには外部からゲットしてくるか、宝物生成で作るしかない。

 だが外から手にはいるのはネズミやコウモリ、苔にモンスターの魔石ぐらいしかなく、それらを使っての料理とかたぶん無理。仮にできたとしても知識もなく適当に作って人様に食べさせるなんてとんでもない。それならまだ効果のわかっているトラップフードの方がマシって物だ。


 そういや倒したモンスターの血肉とかは残っていてもおかしくないのに魔石しか残らないのはなぜだろ?

 ……。

 考えても答えはでそうにないし、今はテムの食事が優先だ。そこいらは後回しでいいだろう。


 ということで気を取り直してっと、自前のスキル宝物生成でなんとかする事に決めたわけだが、何か言い物はあるだろうか。先のレベルアップで作れる種類が増えてればいいけど……無理か。

 うん。ぶっちゃけ魔石しか増えていなかったさ。おそらくさ、取り込んだ物がリストに増える。そういう言う仕組みなんだろな、このスキルは。


 まあ無い物は仕方ない。有る物(トラップフード)でなんとかしよう。

 たぶんだが程度が低い状態異常なら薬草を一緒に食べさせればどうにかなるだろ。


 さて、なにかマシなのはあるかな……って、トラップフードって結構あるのな。

 大きくは2種類。毒食料(ポイズンフード)呪い食料(カースフード)

 ポイズンフードの方が毒とかの物理的というか科学的な状態異常で、カースフードが魔力的な状態異常らしい。

 そこから更に詳細に分かれているみたいだが、被っているのは多い。というか呪い系の状態異常は毒系の大半を網羅しているみたいだな。

 とは言ってもそれは当然か。そもそも毒の効果を魔力で再現したのが呪いだし。

 まあその分、使用する魔力量によって効果が変動するし、毒系のと同レベルの効果を出すの呪い食料を作るににはより多く魔力を使う必要がある。

 それと呪い系は薬で治し難く、逆に毒系は魔法で治し難いらしい。


 今は薬草と一緒に食べさせる事で中和させようと考えているから、ポイズンフードに絞った方が良さげだな。

 状態異常の種類も結構あるが、《空腹》や《さっぱり》《しゃっくり》と言った変なのも有るし、《魅了》や18禁ゲーム御用達な状態異常たちはもってのほかだろ。

 まあそこら辺のつっこみは今度やるとして、対処のしやすいオーソドックスな物でいいな。


 と言うことで《微毒》に《麻痺(遅効性)》、《眠気》の料理にそれぞれ毒消し草、麻痺消し草、気付け草をトッピンクした物を用意した。

 料理名で言うならパンとシチューとサラダだ。こちらの世界にどんな料理があるのか分からないから無難な物にしてみたんだが、これで大丈夫だよな?

いろいろネタ状態異常を上げようかと思っけど、自己満足にしかならない気がしたので止めました。

ちなみに考えてたはこんなの。

《微毒》《毒》《猛毒》《呪い》《麻痺》《麻酔》《混乱》《錯乱》《気絶》

《沈黙》《難聴》《無音》《色盲》《盲目》《眠気》《眠り》《永眠》

《停止》《硬直》《石化》《縮小》《魔力漏れ》《魅了》《催淫》《発情》

《笑い》《怒り》《意気消沈》《鬱》《意気昂揚》《躁》《喜怒哀楽》

《幻視》《幻聴》《幻痛》《幻覚(におい、熱など)》《自白》《痙攣》

《狂化》《鈍化》《精神退行》《子供化》《老化》《性転換》《湿疹》

《さっぱり》《しゃっくり》《金タライ》《不幸》《異性難》《水難》

《貧乏神》《疫病神》《鋭敏》《鈍感》《不信》《注目》《薄影》《村八分》

《下痢》《腹痛》《吐き気》《湿疹》《味覚障害》《食欲不振》《中毒》

《頭痛》《寒気》《めまい》《発熱》《咳・痰》《痴呆》《肩こり》

《厨二病》《告死》《渇き》《暴走》


希望があれば解説回とか作っても良いかもだけど、我ながら多いな……

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