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庭にできた異世界で丸儲け。社畜をやめたい俺が、気づいたらスキルで現実でも成り上がっていた  作者: k-ing☆書籍発売中
第二区画

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92.コボルトの次は芋虫ですか

 俺達は桃乃のスキルでマッピングしながら歩いていた。俺の中では歩いても砂漠が見えるだけで、本当にマッピングできているのか不思議だ。


「あっ、先輩! その道を行くと元に戻ってしまいますよ」


 さっきからずっと桃乃がこんな感じで軌道修正してくれている。


 ただそれよりも問題なのは、奴らが存在していたことだ。


 突然地面から気持ち悪い芋虫みたいなのが飛び出してきた。


 さっきから出てきては倒してを繰り返し、感覚としてはモグラ叩きをしている気分に近い。


 初めて出てきた時はびっくりしたが、自動鑑定によると"サンドワーム"という種類で、目や鼻は退化してギザギザな歯が特徴的な魔物だ。


 サイズ自体が大きく、口が50cm程度はあり、全長4~5mはある。見た目だけで言えばとにかく気持ち悪い。


 そんなサンドワームも俺達が立ち止まると、どこに行ったのか見失っている。


 キョロキョロとしている姿がどこか可愛いと思うほどになってきた。


 昔から虫に抵抗はなかったからなのか、サンドワームを眺めていると桃乃に引かれた目で見られていた。


 今もうねうねしながら俺達をキョロキョロと探している。


「おーい、こっちだぞー!」


 少し音を立てるとそんなに会いたかったのか、急いで走ってくる。


 コボルト達がいない今となっては、サンドワームを連れて歩くのも悪くないと思ってきた。


 大きく口を開けて近寄ってくる彼らに噛まれる寸前で俺は飛び上がり、魔刀の鋸で体を真っ二つにする。


 一方桃乃は突然出てくるサンドワームに魔法を放ちたくても、自動マッピングで魔力を消費しているためか、急に魔法を切り替えるのは難しいらしい。


 同時に魔法展開や魔力の増大が本人の目標と言っていた。


 そんな地面から突然出てくるサンドワームを倒しながら進んでいた。


「以前はクエストに出てきた魔物しか存在しないって言っていたのに、サンドワームも出てくるんですね」


 桃乃に言われるまで俺も気づかなかった。確かに考えてみたらおかしい。


 今までは討伐クエストに出てきた魔物は後から出現していたが、今回に限っては初回から魔物が出てきたのだ。


 サンドワームが特別なのだろうか。


 ほら、また口を開けてキョロキョロと待機している。そっちはもう既にマッピングしたから行かない予定だ。


「俺達の強さに合わせているような感じだな」


「そうですね。実際に強さもゴブリン程度ですもんね」


 ただ図体が大きいだけでそこまでも強くないため、桃乃が言う通り強さ自体はゴブリンと変わらないだろう。


 まだ俺の時はゴブリンでよかったけど、初回でこんなやつが出てきたらおしっこ漏らしていただろう。


「それにしても……先輩よく巨大な気持ち悪い芋虫触れますね」


 サンドワームも素材収集できるから、俺としては特に嫌ではなかった。むしろ子供の時にカブトムシを幼虫から育てていたため、芋虫ぐらい特に何も思わない。


「そろそろマッピングはできてきたか?」


 砂漠の中をぐるぐる回るように少しずつマッピング領域を広げている。


「砂漠自体が広いからまだですね。奥に木が見えるのでそこまで行ってみましょうか」


 どうやら桃乃には魔力を遠くへ飛ばすことで周りの環境を把握できているらしい。


 木が生えているということは、そこにオアシスがあるということだ。


 俺は桃乃に言われるようについて行く。





 さっきまでオアシスがあると思っていた俺が馬鹿だった。


 オアシスの存在が全くないのだ。あるのは大きなヤシの木のようなものがいくつか存在しているだけだ。


「オアシスなんてまやかしだったのか……」


 ヤシの木にもたれて落ち込んでいると、遠くにいた桃乃が何かを調べていた。


「いや、たぶんここって昔はオアシスだったんじゃないですか?」


 桃乃のところまで近づくと反対側からは気づかないように、小さな集落がいくつか残っていた。


「入ってみますか?」


「そっ、そうだな……」


 勝手に入ってしまえば住居不法侵入で捕まってしまうが、用事があったことにすれば問題ないだろう。


 今までこの世界で出会った人は二人だけだった。集落に行けば手がかりは掴めるだろう。俺達は謎の集落に足を踏み入れることにした。

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