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サーファーじゃねぇ

作者: 花野シオン3

 最強の盾を作ろうと、色々なものを合成した。街の人から色々な情報を集め、いろんなダンジョンに行き、魔石を集め、それを錬金術師に錬金してもらい、やっとの思いで、この世界最強の盾を作り上げた。


 しかし、どうだ今の状況は、あんなにも苦労して作り上げた最強の盾が、持ち運ぶことすらも困難な一見するとサーフボードにしか見えない盾だったとは。傍から見たらサーファーにしか見えない。かろうじて、立てることはできる。盾だけに。しかし、指がはみでちゃうわけですよ、指が。指を攻撃されちゃったら、直でくらっちゃうわけですよ。


 すなわち、全くもって役に立たないわけですよ。海に浮かべた日にゃ海の底に一直線ですよ。こんな盾を精製した日に、既にこんな盾捨てちゃって、せいせいしたいってなってるわけですよ。もういいやと思って、放置して立ち去ろうとしていると、盾から精霊が現れる。「ちょっと、置いてくとかないでしょ。というか、この盾を精製した時点で盾と一心同体になってるんだから、あと、10mも離れると、あんた死んじゃうよ?」と、精霊は怖いことをいう。俺は、マジ? やだ、こんな人生という顔を精霊に向けた。


 そして、どうせ死ぬとかウソだろうと、歩き出したが、急に体が重くなりヒザをついた。どんどん体が重くなり命の危険を感じる。そして、ヒザをついたまま後ろに戻ると体に掛かっていた変な重みが取れ起き上がれるようになった。

 

 精霊は、一部始終を見たあと、「だから、さっき言ったでしょ。この盾からは、あなたは逃げられないの」いやいや、ちょっと待て、『この攻撃からお前は逃げられない』は聞いたことあるが、『この盾からは逃げられない』など聞いたことがない。これでは、パーティーが全滅してしまい棺桶を引きずりながら歩く勇者と変わらないじゃないか。しかも、引きずっている段階で盾の役目など果たしていない。今の状況を誰にも知られたくない俺は、最強の盾を守る守護者と名乗り剣の腕を磨いた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後の文、名乗り方1つで見え方が変わって面白かったです♪ 盾とサーフボード、確かに似ていますね。読ませていただき有り難うございました。 [気になる点] ジャンル:異世界恋愛で検索をかけ、こ…
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