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砂蜘蛛  作者: アザラシ
3/3

高揚

 二人で車の中、何か次への一歩の手がかりへ。

 助手席に乗った綾子の横顔に見とれた秀樹だが、ふいに綾子が目を合わせドキッとした。

軽く微笑む綾子に対し、余計に愛おしさを感じた。

「駅までお願いいたします。」と、綾子に言われたが、

「どこに住んでるんだっけ?保育園まで送るよ。」と、少しでも長くこの時を続けたいだけで出た言葉である。そんな自分の偽善ぶりに気づかない綾子は、

「仕事中に悪いですよ。駅までで本当に助かります。」

秀樹を横から見つめながら、優しく微笑んで答えた。

「仕事は大丈夫。それより急いで迎えに行こうよ。」

そんなに必死になって、綾子との時間を作ろうとする自分に少しおかしくなった。

「じゃあ、お言葉に甘えて、東王子駅まで、お願いします。その近くなんですよ。」

「了解!」大きな声で答えたので、綾子はビックリして、間をおいてニコッと秀樹を見つめた。

 車で30分もかからないところだ。

緊張しているのが綾子にばれないように、ゆっくり呼吸して落ち着かせようとしたが、

「そうだ。ちょっとお茶買うね。」と、自販機で買い一本を綾子に手渡す。

指先がふれた。

自然と、どちらからともなく手を握っていた。



秀樹と綾子の今後は。

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