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古今和歌集から(1)  作者: 舞夢
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朝な朝な 立つ河霧の 空にのみ

                   よみびとしらず


朝な朝な 立つ河霧の 空にのみ うきて思ひの ある世なり

                 (巻第十一恋歌上513)

※朝な朝な:毎朝。


毎朝に立つ河霧が空に浮かぶように、私の心はまるで落ち着かない、そんな日々を過ごしております。


河霧は、万葉集以来、恋の悩みの象徴。

いわゆる強い恋愛期、相手が近くにいなければ、心配で仕方がない。

四六時中、相手のことを思ってしまい、心は上の空、全く落ち着かず、他の事もまともには、手につかない。

そんな思いをあらわした名歌と思う。

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