表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
古今和歌集から(1)  作者: 舞夢
8/289

いとせめて 恋しき時は むば玉の

                        小野小町

いとせめて 恋しき時は むば玉の 夜の衣を 返してぞ着る

                (巻第十三恋歌二554)

※むば玉の:夜にかかる枕詞。


貴方を恋しくて仕方がない時は、夜の着物を裏返しにして、眠るのです。


小野小町の在世時、夜着を裏返しに着て眠ると、恋人が夢に出て来るとの俗信があったらしい。


「思ひつつ 寝ればや人の 見えつらむ 夢と知りせば 覚めざらましを」

「 うたたねに 恋しき人を 見てしより 夢てふものは たのみそめてき」

に続く、恋と夢の歌になる。


まず、恋人を思いながら眠ったら恋人が夢に現れ、夢から覚めた後に、何故覚めたのかと悔いる。

その次に、うたた寝の夢に恋人が現れたので、現実では逢瀬が難しいことから、夢で逢うことを頼るようになる。

しかし、その夢でも、なかなか恋人が現れないのか、今度は俗信に頼り、夜着を裏返しに着て眠り、少しでも夢の中に恋人が現れやすいように、努力する。


さて、裏返しに着た衣は、直接、絶世の美女小野小町の素肌を包む。

この歌に、妖艶な魅力を感じた人も多かったのではないだろうか。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ