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古今和歌集から(1)  作者: 舞夢
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恋わびて うちぬる中に 行きかよふ

                           藤原敏行


恋わびて うちぬる中に 行きかよふ 夢のただぢは うつつならなむ

                      (巻第十二恋歌二558) 


恋の苦しい思いを抱え、そのまま眠ってしまいました。

その夢の中だけは、あの人に行き通う道が障害もなく真っ直ぐなのです。

この夢が現実であれば、と思うのです。


現実世界では、様々な障害があり、なかなか逢瀬もままならない。

叶わぬ恋に苦しみながら、一人寝が続くのみになる。

夢の中と同じように、簡単に通うことができれば、と願う。


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