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200文字小説

追悼

作者: 平 啓

花の季節に逝った方を偲んで。

 花盛りの天から雪が降りてきた。枝は重く頭を垂れ、行く手は霞むほどなのに、足下の小片は儚く舞い乱れる。襟をかき寄せ埋めた頬に、ふと柔らかな感触が行き過ぎた。

 欄干の向こうを、ほの明るく白い道が伸びている。花桴。川面に絶え間なく落ちているのは、雪か花弁か。確かに咲いた証が時折水底の暗さをのぞかせながら、ゆっくりと彼方を目指して流れていく。遙かに見える鈍色の大海。

 深く息をつけば、滲んだ一片が胸元にあった。

原案は数日前でしたが、まさか本当にこの春に雪が降るとは思いませんでした。

この作品を書いて、一つ気持ちが落ち着きそうです。

ご遺族に慰めが与えられますように。

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