その日からで善いでしょう。
数えられないような月日ではないが、自身では永遠をさ迷ってきたかのような感覚に陥って今に至る。夜は長かった。そろそろ善いでしょう。その日からで善いでしょう。僕は今、紛れもない最低(音)極まりない男であるが、まだ歩くことはできる。その日からが善い。踏み外すかも知れない。転ぶかもしれない。動かなくなるかもしれない。いや、最後のだけはあってはならない。人間、真に動かなくなるということは、死ぬまで訪れてはくれない。あってはならないというのは、動いていないような動きをするということだ。僕が真に動かなくなるその時まで、自身含め誰もが動いていると認める動きを続けることをここに誓う。




