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百人一首部っっ!!  作者: 晴空悠真
2/8

百人一首・第2首

「お兄ちゃ…お兄様。コレ…あたしが詠うの…?」


「それが百人一首部の部活内容だからな~」


ニヤニヤしながら言うお兄ちゃん。


つくづく嫌な奴だ。


「わかったよ!言えばいいんでしょ!」


そう言いあたしが息を吸った時…!




「すいません!」


と部室に人が飛び込んできた。


あたしは息がつまりゲホゲホとせきをした。



「大丈夫?!紅葉!」


心配して背中をさすってくれる露。


お兄ちゃんはとなりで爆笑してる。


「ああっ!ごめんなさい。少しかくまってもらえません…あーっ!」


その子はそうさけびあたしを指差した。


「…あたし?」


「百人一首部のハーレムちゃん!」


何そのあだ名?!


「で?どうしたんですか?」


あたしが聞くとその子はハッとして


「私、春過はるすぎ ころも美術部なんです。」


「ああ!美術部の期待の星ちゃん!」


「そうなんですよ~でも…期待されすぎてて先生が題材もすべて決めてしまって…自由な絵なんて一つも描けなくて…」



そうさみしそうに言い衣は空を見上げた。


「もう夏か…コンクールが近いのに…」


その時、あたしはピンときた。


あたしは百人一首をひっくり返して一つを衣に差し出した。


そしてあたしは息を吸い



「春すぎて~夏来にけらし~白妙の~衣はすてふ~天の香具山♪」



衣は目をパチパチさせて


「それは…?」と問う。


「時統天皇が詠った詩だよ。春が過ぎて夏が来たことを見たことで感じとるという詩なんだよ。昔の貴族は外へあまり出られなかったから…きっと体で感じることができなかったんだと思う。でも!衣はちがう。体、目、鼻、耳。全部で感じ取って大きな絵を描きあげることができる。これって現代人の特権だよ。衣にはまだチャンスがある。広い大きな絵を描いてね。」




衣は目を輝かせ百人一首を手に取った。


「うん!!私…頑張るね!!」


そう言う彼女の姿はとても微笑ましかった。

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