表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/181

第88話『東公爵は、本気で言っていた』

 

 ■草原と平穏の国:東公爵別邸

 

【東公爵】「ところで、うちの娘のドコが不満なんだ?」

【男主人】「はっ? いえ、すごく有能で不満なんか、ありませんが……」

【東公爵】「いや、仕事の話じゃない。男と女が同じ部屋で同じ時を過ごしていて、指一本手を出さないなんて、お前、少しおかしくないか? 母親似だから、ああ見えて、脱ぐと良い身体をしていると思うぞ」

【男主人】「おかしくありません! そもそもが、一緒にいるのは仕事中じゃないですか!」

【東公爵】「何を言う、オレが若い頃は昼の仕事も夜の仕事も区別はしなかったぞ。それとも、あれか、人間族相手じゃ、モノが役立たないのか?」

【男主人】「東公爵殿……王子様から変な話を吹き込まれていませんか!?」

【東公爵】「おう、エルフ族が2人に獣族が1人、合わせて3人もの愛人に囲まれてウハウハしてるという話だろ。ずいぶんとマニアックだったんだな、お前」

【男主人】「愛人でもマニアックでもありませんっ!!」

【東公爵】「現にパートナーとして連れてきたのは、長ミミ殿だったじゃないか。お前はまだ未婚だし、夜会のパートナーに選んだけど、まったくの無関係です、とでも言い張るつもりか?」

【男主人】「うっ……」

【東公爵】「まぁ、そこでだ。いい年をして、未婚でフラフラしているお前に耳寄りな計画だ。

 副官女を正妻にすれば、今なら俺の領地を結納代わりにくれてやるぞ。長ミミ殿には申し訳ないが、第二夫人で我慢してもらってだな」

【男主人】「何の話をしていますか!?」

【東公爵】「いや、お前が俺の義理の息子になる計画だが? 男なら自分の城に憧れるだろ?」

【男主人】「東公爵殿、冗談も程々に…………」

【東公爵】「いや、娘のことをダシにしてまでからかうつもりはないぞ。いたって真面目な提案だ。

 俺は無骨者だからよ。娘が小さい頃からどう扱っていいか分からず、不自由しないように、欲しい物は与えてやったし、ワマガマはできるだけ叶えてやった。バカな娘に育てちまったかな、と思ったさ。

 ところが、ある日を境に急に良い女になりだしてな。話を聞けば、お前の事ばかり、最後に聞いたワガママが、軍の所属になってお前の部下になりたいだ。こりゃあ、気持ちは本物だと思うだろ」

【男主人】「…………」

【東公爵】「幸いにして、俺もお前が嫌いじゃない。次期王候補の王子様の覚えも良い。他所の家に取られるくらいなら、お前を自分の家に取り込みたいっていうのは、不思議な話か? なぁ?」

【男主人】「……僕を少し過大評価していませんか?」

【東公爵】「お前は、自分のことを過小評価しすぎだ。俺は、お前にやるならば、娘も領地も財産も惜しくないと言ってるんだ。それがお前の価値だ」

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ