~幕間~『草原軍6』
■森林と調和の国:草原軍野営地
【幼ミミ】「わぁ…………」
【魔術師】「……トランスレイト オン イレイス アワー エネジー……《魔力沈静》」
【幼ミミ】「すごいキレイだった。今のも魔術?」
【魔術師】「一応魔術かな? 体内を循環する魔力に負荷を掛けたり消したりすることで、魔力の流れを強化したり、いざと言う時の反応を上げ……って説明が詳しすぎるな。
簡単に言えば、訓練用の魔術って、言えば分かるかな?」
【幼ミミ】「えーと、なんとなく?」
【魔術師】「それで、僕に何か用かな?」
【幼ミミ】「用がなかったら、来ちゃダメなの?」
【魔術師】「え、いや、駄目っていうわけじゃないけど……」
【幼ミミ】「わたしがジャマ?」
【魔術師】「邪魔でもないけど、その、危ないしさ。できれば、僕の天幕で大人しくしてて欲しいんだ」
【幼ミミ】「魔術師さんの横にいる方が危なくないよ? わたしが危なくなったら、また助けてくれるよね?」
【魔術師】「うー……」
【幼ミミ】「それに、わたしは、ホイホイ何でも言うことを聞く“つごーのいい女”じゃないんだからね! 魔術師さんが、最近、天幕に居てくれないのが悪い、らしいんだよ?」
【魔術師】「……師団長に、そう言えば良いよ、って言われたのかな?」
【幼ミミ】「うわぁ、すごい。なんで分かったの?」
【魔術師】(そりゃあ、慣れない言葉を無理やり使おうとしてるように見えたから……だけどね)
【幼ミミ】「やっぱり、魔術師さんてすごいんだね」
【魔術師】「そんなことないよ。僕なんて、まだまだ半人前だ」
【幼ミミ】「半人前?」
【魔術師】「えーと、つまり、大人じゃなくて子供に近いってことかな?」
【幼ミミ】「魔術師さんは、そんなに大きいのに?」
【魔術師】「大きくなるだけなら、樹木にだってできる。重要なのは、大人になるためにたくさんの経験をして、覚悟を決めること、かな?」
【幼ミミ】「ふーん?」
【魔術師】「さて、せっかくだから、一緒にお茶でもしようか。ゆっくりできる時にはゆっくりしないとね……」
【幼ミミ】「わーい」
【魔術師】(昨日の会議で話された情報が真実なら……そろそろ、本格的な交戦が始まるはず、か)