表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/181

第7話『長ミミさんは、知っていた』

 

 ■草原と平穏の国:男主人邸

 

【男主人】「はぁ、疲れた……ただいまぁ」

【長ミミ】「お帰りなさいませ、ご主人様。今日は、随分とお疲れですね」

【男主人】「ああ、仕事の方でちょっと問題があってね……」

【長ミミ】「まったく王子様の女癖の悪さにも困ったものですね」

【男主人】「ッ!? なんでそれをっ!?」

【長ミミ】「『メイドさんネットワーク』通称MSNの最新情報ですから」

【男主人】「何それ、なんか怖っ!?」

【長ミミ】「古参の『近所のおばちゃん井戸端会議』通称KOIと国を二分する諜報組織です」

【男主人】「いや、もう…………」

【長ミミ】「MSNの最新情報によれば、王子様の正式な愛人は5名。しかし、今回は王子様の愛人を自称する女性による騒動……裏では、王弟派の残存勢力が関与して“いた”……という噂ですね」

【男主人】「…………」

【長ミミ】「おや? どうかされましたか?」

【男主人】(なんで過去形なの? と訊けない僕)

【長ミミ】「無理はよろしくないですよ、ご主人様」

【男主人】「な、なんでもないよ?」

【長ミミ】「しょうがありません。その悩みをスッキリ解消させましょう」

【男主人】「いや、別に……」

【長ミミ】「そもそもMSNとKOIの抗争の歴史はあまり古くなく、ここ10年の……」

【男主人】「え、そっち!?」

【長ミミ】「ご主人様、人が説明している間は静かにすると教わらなかったのですか?」

【男主人】「知ってるけど。いや、別に謎の組織の抗争とか言われてもね」

【長ミミ】「……これは、失礼しました。勘違いしていたようです」

【男主人】「勘違いというか、見当違いだったというか」

【長ミミ】「王子様の愛人のプロフィールが知りたかったのですね?」

【男主人】「…………あ、それはちょっと知りたい」

【長ミミ】「では、夕食が終わりましたら詳しく……早くしないとシチューが冷めてしまいます。ご主人様」

【男主人】(とりあえず、滅多なことはできない、ということは分かった)

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ