第67話『男主人は、難題から逃避していた』
■草原と平穏の国:男主人邸
【男主人】「…………」
【長ミミ】「…………」
【猫ミミ】「うわぁ……」
【男主人】「……黒ミミがこの料理を?」
【長ミミ】「ええ、ご主人様が、黒ミミさんの家事の腕前を見たいと言うので……」
【黒ミミ】「アタシが腕を振るったんだ。ほら、たんと食え」
【男主人】「なかなか、野趣溢れる料理だよね」
【長ミミ】「ご主人様、とりあえず……毒物は使われていませんので、ご安心を」
【黒ミミ】「毒物って何だよ! 毒物って!! そんな高価なもん使うかっ!!」
【男主人】「み、見た目はちょっと悪いかもしれないけど……そこまでは僕も考えてなかったよ? うん、毒を食べても魔術で解毒できるし? と言うか、安かったら使うの?(汗」
【猫ミミ】「なんか、変な匂いもするよー?」
【男主人】「……酸っぱい匂いというか香ばしい匂いというか……人がせっかく考えないようにしてたのに……」
【黒ミミ】「オマエも黙って食えや」
【男主人】「よし…………(ぱくり」
【猫ミミ】「わっ! 食べたっ!」
【男主人】「(もぐもぐ)…………あれ?」
【猫ミミ】「だ、大丈夫っ!? ご主人さま!?(あわあわ」
【長ミミ】「猫ミミちゃん、安心して……見た目と匂いはアレだけど……」
【男主人】「……少し甘酸っぱくて苦味もあって、不思議な味だけど、不味いか美味いかで言われれば、やや美味しい……」
【黒ミミ】「ふんっ、料理くらいできるんだよ」
【男主人】「いや、これを料理って言うには、コックさんに申し訳ないというか……(もぐもぐ」
【猫ミミ】「ご主人さま、美味しいの?」
【男主人】「不思議と食べれる味になってる……」
【長ミミ】「それがご主人様、慣れてくるとたまに食べたくなる味になります」
【男主人】「あー、確かにこの味は変にクセになるかもしれない」
【長ミミ】「問題は、黒ミミさんが料理をすると、大体この味になってしまうのです」
【男主人】「……なんでだよ!!」