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第6話『男主人、休日は訓練をしていた』

 

 ■草原と平穏の国:男主人邸

 

【長ミミ】「ご主人様、お茶の準備が整いました。少しご休憩いたしませんか?」

【男主人】「……トランスレイト オン イレイス アワー エネジー……《魔力沈静ロストアウト》」

【長ミミ】(何度見ても綺麗な光ですね……)

【男主人】「……ふぅ、もうそんな時間か」

【長ミミ】「一人でゴソゴソなさっているところに声をかけて申し訳ありません」

【男主人】「ツッコまないからな、あれはあくまで魔術のトレーニングだからな」

【長ミミ】「ええ、一人で汗や色々なものを垂れ流してた所……お茶のお誘いは野暮でしたか?」

【男主人】「……ツッコんで欲しいの?」

【長ミミ】「そんな……私の口から何を言わせたいのですか、ご主人様?」

【男主人】「あああっ!! なんだろう、この敗北感っ!」

【長ミミ】「のた打ち回って楽しんでいるところ申し訳ないのですが、そろそろテーブルに付いてください」

【男主人】「いや、誰のせいだと…………」

【長ミミ】「お茶を蒸らし間は少々暇ですので、お陰様で良い気分転換になりました(トポトポ……」

【男主人】「ん? このクッキーは?(サクサク」

【長ミミ】「今朝方、私が焼きました」

【男主人】「へぇ、昨日の桃のゼリーも美味しかったけど、これも美味しいね」

【長ミミ】「ありがとうございます」

【男主人】「料理もお菓子も上手だし、綺麗だし、長ミミだったら、僕んとこじゃなくて、もっと良い所で働けるんじゃない?」

【長ミミ】「ご主人様、そんなお世辞を言われましても、お茶のお代わりくらいしか出せませんが」

【男主人】「いやいやお世辞じゃなくて、本心でさ」

【長ミミ】「……天然ですか(ポソ」

【男主人】「ん? 何か言った?」

【長ミミ】「いえ、お給金については美女妹様に十分よくして頂いてますから」

【男主人】「そっか、それならいいんだけど……何か困ったことない?」

【長ミミ】「それでは1つお聞きしてよいでしょうか?」

【男主人】「ん、何が聞きたいの?」

【長ミミ】「ご主人様は、なんで私を追い出さないのですか?」

【男主人】「えーあー…………」

【長ミミ】「ご主人様ほどの地位と財産でしたら、使用人の1人や2人雇っているのが普通です。なら、逆に使用人を雇うのを嫌っていたと考えるのが正しい答えかと」

【男主人】「そうだね、まぁ、誰かと一緒に住む覚悟がなかった、ってことかな」

【長ミミ】「ということは、今はその覚悟ができた、と?」

【男主人】「分からない。けど、妹の方は大丈夫だと考えたから君を送ってきた……んじゃないかな」

 

 

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