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第49話『王子様に、からかわれていた』

 

 ■草原と平穏の国:王宮(王子執務室)

 

【王子様】「さくやは おたのしみ でしたね」

【男主人】「腹心の部下の家に諜報部員を差し向けるのは止めていただけませんか!? 他国の諜報部員と気配が混じって、ものすごく困るんですが!!」

【王子様】「貴方の事は、何でも知りたくって、あ、言っちゃった! きゃはっ☆」

【男主人】「わーい、一回殺したーい♪」

【王子様】「王族に対する反逆罪は極刑だから気をつけろよ。そんなつまらん事で腹心の部下を失いたくない」

【男主人】「ええ、ご心配なく。殺害現場には魔力反応しょうこのシミ1つ残したりしません」

【王子様】「いやぁ、ボクは優秀な部下を持てて幸せだな」

【男主人】「私も心優しい上司を持てて、嬉し泣きしそうですよ」

【王子様】「でだ、誰を嫁さんにする気なんだ? きちんと責任は取れよ」

【男主人】「……あれ? なんか、その質問って2度目ですか?」

【王子様】「いや、初めてだろ? まぁ、冗談だけどさ」

【男主人】「そろそろ仕事に戻りたいのですが……」

【王子様】「待て待て、わざわざ呼びだしたのに雑談だけして帰るな」

【男主人】「雑談、雑談ねぇ……それで本題は?」

【王子様】「悪領主が行方をくらませた」

【男主人】「誰ですか、それ?」

【王子様】「おい!」

【男主人】「いえ、ただの冗談です」

【王子様】「嫌味なヤツだな」

【男主人】「きっと上司に似たんでしょうね。というか、王都の監獄に収容されていたのでは? 詳しい話を聞かせてもらえませんか?」

【王子様】「議会に王弟派から悪領主の赦免願いが出され、極刑は無し。北の監獄送りとなるはずだった」

【男主人】「はずだった、ですか」

【王子様】「ああ、護送の馬車が王都を出る直前に賊に襲われてな……まさか、王都で襲ってくると考えておらず、護衛の気も緩んでいたらしい。嘆かわしいが、単純に責めるわけにはいかないな」

【男主人】「それで?」

【王子様】「衛視が駆けつけた時、悪領主の死体は見つからなかった。賊に連れ去られたか、どさくさに紛れて逃亡したか。悪領主はアレで武門の出だからな。7年前の『焦森戦争』でも、それなりの武功を上げている」

【男主人】「どっちにしろ面倒なことにならなければいいのですが」

【王子様】「とりあえず、覚えておいてくれ」

 

 

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