第48話『副官女は、良い様に弄ばれていた』
■草原と平穏の国:男主人邸
【長ミミ】「…………」
【副官女】「…………」
【長ミミ】「副官女様、何か私に訊きたいことがあるのではないですか?」
【副官女】「え、ええ、そうね……」
【長ミミ】「例えば、私とご主人様との関係、とか?」
【副官女】「!?」
【長ミミ】「分かりやすい反応は、女性としては可愛らしいのですが、軍人としては如何なものでしょう」
【副官女】「ばっ」
【長ミミ】「馬鹿にしてはおりませんし、副官女様の名誉を傷つけるつもりはありません」
【副官女】「ごっ」
【長ミミ】「誤魔化そうという意図ではありません。副官女様とは良い関係を気付きたいと思います」
【副官女】「あっ」
【長ミミ】「愛しています、と言われましても、ちょっと困りますが……」
【副官女】「……そんなこと言うはずないでしょ!!」
【長ミミ】「はい、気持ちをほぐすための冗談です」
【副官女】「なんかすごい疲れたんだけど」
【長ミミ】「それで、私とご主人様の関係なのですが、擬音で表現するならば“ぬちょぬちょ”とか?」
【副官女】「ぬ、ぬちょぬちょ!?」
【長ミミ】「さらに“ちゅくちゅく”の“ぐっちゅぐっちゅ”みたいな?」
【副官女】「う、うううっ……」
【長ミミ】「いけません、副官女様! 戦いは諦めたら終わりですよ!」
【副官女】「え、え……」
【長ミミ】「私とご主人様が直接言葉にしにくいような関係だと仮定して、それが何だと言うのです?」
【副官女】「でも……」
【長ミミ】「副官女様のご主人様に対する気持ちは、その程度のものなのですか? 違いますよね?」
【副官女】「もちろんよ! そうよね、簡単に諦めちゃダメよね!」
【長ミミ】「その意気です。頑張って男主人様を追い詰めてくださいませ」