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第46話『副官女は、落ち着かないでいた』

 

 ■草原と平穏の国:男主人邸

 

【猫ミミ】「ねぇねぇ、副官女さん、少し落ち着いたら?」

【副官女】「……男主人様とあの妖艶女さんが二人っきりで……落ち着けるわけが」

【猫ミミ】「大丈夫だよー、長ミミさんが大丈夫って言ってたんだから」

【副官女】「それのどこが大丈夫の根拠なんです!!」

【猫ミミ】「んー、副官女さんもご主人さまが大好きなんだねー!」

【副官女】「あわっ!? な、なにを、仰いますかっ!?」

【猫ミミ】「副官女さんとご主人さまって、いつからの知り合いなの?」

【副官女】「そ、そうですね……私が生意気な貴族の娘だった頃、夜会でお会いして……」

 

【副官女】『この無礼者っ!! 名を名乗りなさい!』

【男主人】『いやぁ、東公爵の娘様に名乗るほどの名前はないな』

【副官女】『私の父を知っていて、その態度を取るとは、よほどの覚悟があるのでしょうね!』

【男主人】『皮肉も通じないか……君は東公爵の娘じゃない自分を考えたことがあるか?』

【副官女】『は?』

【男主人】『若い貴族の子息から持てはやされ、美辞麗句びじれいくと共にうたわれる君が、本当の君か?』

【副官女】『何を仰りたいの?』

【男主人】『彼らは君なんか見ていないぞ? 名前も必要ない“東公爵の娘”を見てるんだ』

【副官女】『…………』

【男主人】『なんてな、僕も似たようなものだけど……名前を知られてないことがこんなに嬉しいとはね。おっと、王子様も一段楽したみたいだな。それでは良い夢を、可愛らしいお嬢さん』

 

【副官女】「……と、それから色々あって、男主人様の名前と立場を知ってね」

【猫ミミ】「本当にご主人さまとの話? なんか……ちょっと違う感じがする」

【副官女】「もう4年前の話です。それに猫ミミちゃんは、きっと最初から身内だったから」

【猫ミミ】「???」

【副官女】「ふふふっ、今度一緒にお茶しましょう? その時にゆっくり聞かせてあげるわ」

 

 

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