第28話『嬉しいから、泣いていた』
■草原と平穏の国:男主人邸
【男主人】「あ、猫ミミ、ちょっとこっち来て」
【猫ミミ】「はーい?」
【男主人】「いつもお仕事ご苦労様です。はい、これ」
【猫ミミ】「銀貨……?」
【男主人】「少ないけど、今月分の給金」
【猫ミミ】「え? これをあたしに?」
【男主人】「うん、猫ミミの分だよ? 長ミミと違って僕が雇ってることになってるから」
【猫ミミ】「…………」
【男主人】「金額については長ミミと相談して決めたからね」
【長ミミ】「はい、衣食住の面倒を見ている分を差し引いた金額になってます」
【猫ミミ】「ありがとうござい……(ほろ」
【男主人】「えっ!?」
【猫ミミ】「あ、あれ? あははっ、へ、変だな(ごしごし」
【男主人】「何か悲しいことが?」
【猫ミミ】「ううんっ、逆、嬉しいのに……(えぐっ」
【男主人】「(小声)長ミミ、猫ミミはどうしちゃったの!?」
【長ミミ】「はぁ、ご主人様……そんなだから、女心が分からないと言われるのです」
【男主人】「うっ……」
【長ミミ】「ここ数日の間、ずっと張り詰めていた緊張が解けたのでしょう」
【男主人】「緊張?」
【長ミミ】「見知らぬ街に連れて来られ、あげく訳の分からない陰謀に巻き込まれていたのです」
【男主人】「ああ…………なるほど」
【長ミミ】「ですから、ご主人様は優しく抱きしめてあげてください、ほらっ」
【男主人】「……えっと、猫ミミ? もう大丈夫だから、ね?(ぎゅ」
【猫ミミ】「……うぐっ(ぎゅ!!」
【男主人】「少なくても僕の家に居る時は安心していいから(背中ぽんぽん」
【猫ミミ】「うあぁぁぁぁぁぁん!!!!」