第21話『朝起きたら、猫ミミちゃんがいた』
■草原と平穏の国:男主人邸
【男主人】「……ん~(ごそごそ」
【猫ミミ】「うにゅ~……」
【男主人】「んん~……(ぎゅ」
【猫ミミ】「みゅ~……」
【男主人】(……あれ? なんだろ、こう……)
SE(扉を強く開いた音):バシーーン!!
【男主人】「うぉおお!?」
【長ミミ】「…………おはようございます、ご主人様」
【男主人】「あ、ああ、おはよ……う?(汗」
【猫ミミ】「うう~ん、まだ眠い……(もぞもぞ」
【長ミミ】「…………」
【男主人】「…………」
【長ミミ】「……ご主人様、辞世の準備は整っておりますか?」
【男主人】「待った! 誤解だ!」
【長ミミ】「いえ、ここは二階ですが?」
【男主人】「古典的なボケだね! 間違えという意味でっ!!」
【長ミミ】「過ちを認めましたね、その潔さは認めましょう」
【男主人】「そうじゃなくてー! 僕は手を出してない!!」
【長ミミ】「ふふふ、分かっております」
【男主人】「そう、それなら……」
【長ミミ】「男の方はみんなそう仰るのですよね?(微笑」
【男主人】「分かり過ぎてるー!? できれば、もっと僕のことを分かって!!」
【長ミミ】「もちろん、ご主人様のことを分かって、からかっております。ほら、起きなさい(ゆさゆさ」
【猫ミミ】「うー……あれ? あたし、なんで?」
【長ミミ】「ご主人様を起こしに行って何時までも戻ってこないので、心配しましたよ……“色々”と」
【猫ミミ】「あぅ、ごめんなさいー」
【男主人】「色々……便利な言葉だなぁ」
【長ミミ】「大丈夫です。私はご主人様を信じておりますから」
【男主人】「なんか、その信じられ方もイヤだ!」
【長ミミ】「まったく、ご主人様はワガママですね」