最終話『手紙が届いていた』
■草原と平穏の国:???
白髪女おばーちゃん へ
この前は、おみやげをありがとうございました。
おばーちゃんへは、初めて手紙を書きます。
ご主人さまと長ミミさんが、けっこんして、半ミミちゃんが生まれて、色々となやんでいる時に、おばーちゃんに相談できて良かったです。
今だから言えますが、きっと私の初恋は、ご主人さまでした。
こわくて、さびしくて、つらくて、そんな私を助けてくれたのが、ご主人さまでした。
その時のご主人さまは、とってもかっこう良かったです。
……今のご主人さまは、半ミミちゃんにデレデレで、少しかっこう悪いけど。
でも、ようえん女さんみたいに、りゃくだつあい(?)とかは思ってません。
ご主人さまの、およめさんは、やっぱり長ミミさんだと思うからです。
ご主人さまに、やとってもらって、長ミミさんには色々教えてもらって、とっても楽しい毎日でした。
あ、紙がのこり少なくなってきました。
えっと、新しい仕事場を、教えてくれてありがとうございました。
ご主人さまや半ミミちゃんは、さびしがっていましたが、がんばります。
それでは、またお手紙書きますね。
猫ミミより
【若主人】「…………」
【猫ミミ】「…………」
【若主人】「えっと……もう一度、言ってくれる?」
【猫ミミ】「では、こほん……お初にお目にかかります。獣人族の猫ミミと申します、ご主人様」
草原と平穏の国の物語(本編) ~完~