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第131話『そこには、非日常の光景が広がっていた』

 

 ■森林と調和の国:戦場跡

 

【男主人】「話に聞いていた以上だな……」

【騎士娘】「…………」

【射手男】「男主人様、ここは何なんっすか? わざわざ軍から離れて、特務隊だけで……」

【男主人】「ここは、今回の戦争で、今の所最も激しく両軍がぶつかり合った場所だ」

【騎士娘】「…………」

【射手男】「野晒しにされた屍のせいで、景観も匂いもヒドイ場所っす……」

【男主人】「できることなら、埋葬してやりたいが……僕らだけじゃ、手が足りないか。

 ……騎士娘、大丈夫か?」

【騎士娘】「だ、だい……うっ…………失! 礼しま、す!」

 

SE(走り去る音):タタタタッ……

 

【男主人】「ま、耐えた方だな……」

【射手男】「あの様子じゃ、胃の中が空っぽになるのは確実っすね」

【男主人】「射手男は?」

【射手男】「おれも結構きてるっす。とはいえ、おれの場合は人の死体は初めてじゃないから……野盗退治の任務に付いていたこともあるっす」

【男主人】「そっか……」

【射手男】「男主人様、荒療治っすか?」

【男主人】「…………」

【射手男】「おれはともかく、騎士娘は初めての戦争っす。いきなり戦場に出ると、恐慌して役に立たないか、場の熱気に流されて異常な興奮状態になるか、どっちかになる可能性が高いっす。

 冷静な精神状態の時に、この場所に連れて来られたら、極度の恐慌や興奮を起こさないっす。もしかすると、それがこの狙いだったりするっすか?」

【男主人】「それが半分、残り半分は僕の覚悟のため……」

【射手男】「覚悟?」

【男主人】「ああ、約束のためだけじゃなくて、今度は、僕自身のために人を殺す覚悟を……」

【射手男】「…………」

【男主人】「……騎士娘の様子を見てくる」

【射手男】「はい。じゃあ、おれは少し辺りの様子を見てくるっす」

 

 

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