~幕間~『従姉妹4』
■森林と調和の国:氏族長宅
【幼ミミ】「あれ? お母さまが2人?」
【長ミミ】「くすくす……私が初めてこの絵を見た時と同じ感想ですね」
【幼ミミ】「長ミミさん、お母さまは双子だったんですか?」
【長ミミ】「お姉さん」
【幼ミミ】「あっ、お姉さん……(照」
【長ミミ】「可愛いっ!!(ぎゅー」
【幼ミミ】「うぐうぐっ……!?!?(じたばた」
【長ミミ】「あっと、ごめんなさい。思わず力いっぱい抱き締めたくなって」
【幼ミミ】「ぷはっ! 苦しかった……」
【長ミミ】「幼ミミちゃんが可愛いのが悪いんですよ」
【幼ミミ】「むぅ……」
【長ミミ】「それで、えーと……あ、そうそう。幼ミミちゃんは、私の小さい頃よりもずっと賢いですよ。ただ、母たちは双子じゃなくて、すごく外見の似た姉妹だったそうです。
私も幼ミミちゃんもお母さん似だから、きっと私たちも良く似た従姉妹になりますね」
【幼ミミ】「え……わたしも長ミ、ちがった、お姉さんみたいになる?」
【長ミミ】「ええ、よく食べて、よく運動して、しっかり寝ればすぐですよ」
【幼ミミ】「私がお姉さんみたいになったら、魔術師さんも帰ってきてくれるかな?」
【長ミミ】「さぁ、難しいかもしれないですね」
【幼ミミ】「…………」
【長ミミ】「いっそ、幼ミミちゃんが、大きくなったら魔術師殿の所に押し掛けてしまえばいいんです」
【幼ミミ】「押し掛ける?」
【長ミミ】「そ、最初はご飯を食べさせてあげるの、できれば洗濯や掃除もできるといいですね」
【幼ミミ】「料理、洗濯、掃除?」
【長ミミ】「そうそう、男性は、きちんと家事ができる女性が一緒だと喜ぶんです」
【幼ミミ】「じゃあ、料理と洗濯と掃除を覚えたら、魔術師さんは喜んでくれる?」
【長ミミ】「喜びますよ、きっと」
【幼ミミ】「じゃあ、わたしに料理と洗濯と掃除を教えてくれますか?」
【長ミミ】「ええ、任せなさい。王妃様付きの女官にだってなれるくらい、何処に出しても恥ずかしくないようにしてあげるから!」




