表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
105/181

第93話『変わったことを、認めていた』

 

 ■草原と平穏の国:孤児院

 

【赤髭男】「変わりました……か?」

【男主人】「ええ、少なくとも僕が見る限り、今の貴方ならば信用に足ると思わせるだけの雰囲気があります。こういうのは、僕より年配の貴方はご不快かもしれませんが」

【赤髭男】「いえ、むしろ、何か嬉しいですね」

【男主人】「それでは、本題に入る前に……その口調は、素じゃないんですよね? 喋り易いようにしてください、僕もその方がやりやすいので」

【赤髭男】「そういうことなら、ん、普通に喋らしてもらうぞ」

【男主人】「構いません。ちなみに僕の方は半分くらい、これが素なので気にしないでください」

【赤髭男】「さて、何でも話すと言ったが、何から話せばいい?」

【男主人】「……まず、弟大公を失脚させるほどの情報は?」

【赤髭男】「そこまでを期待されているなら、悪いが直接的には無理だ。まずは証拠がない。ワタシの証言だけでは、自作自演という疑惑が残り、大勢に何も影響を与えられない可能性も高いだろう?」

【男主人】「そうでしょうね。いくら恩赦を出すとしても、一度罪人とされた貴方の証言だけで、弟大公を追い詰めるのは無理でしょう」

【赤髭男】「ワタシがやっていたのは、先代からの徴税違反及び違法な収賄、その贈賄先の1つが弟大公だった」

【男主人】「弱いな……例えば、弟大公に不満を持っている相手は?」

【赤髭男】「それなら、いくつかは心当たりはあるな」

【男主人】「離反に応じそうな相手、ただ離反させた後に裏切られそうな相手は困るね」

【赤髭男】「難しいことを言う。すぐに裏切ってくれて、自分たちを裏切らない相手が欲しい、と言っているぞ」

【男主人】「理想的な条件ってのは、いつでも厳しいね(苦笑」

【赤髭男】「ああ、逆に王子様側から、弟大公側に情報を流している相手は何人か分かる」

【男主人】「それは助かりますね。ああ、そうだ……悪領、ちがった、赤髭男殿。西との連絡を取っていたというが、相手は?」

【赤髭男】「弟皇子派の幹部の1人だ。今回の戦争に対して、王国の情報を流して欲しいというモノだな。情報の重要度によっては、数百万イェンの報酬をもらっていた」

【男主人】「報酬、ね…………」

【赤髭男】「他には?」

【男主人】「うん、悪いけど、思考がまとまらない。今日の所は、まず弟大公側の勢力について、洗いざらい話してもらおうか」

【赤髭男】「構わない。問題は無限に思えても、時間は有限だからな」

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ