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#10 地中の建造物

K市では、数日にわたって大雨が続いていた。


探偵事務所の窓を叩く雨音は、昼夜を問わず鳴り止まない。テレビのニュースでは、各地で川の氾濫や土砂災害の危険性が報じられている。


ふと、雨の音に紛れて事務所の扉をノックする音が聞こえた。クロが扉を開けると、傘を差した琥珀が立っていた。その腕には、ずぶ濡れの子猫が抱かれている。



「クロさん、お久しぶりです」


「琥珀か。どうした? その猫」


「道端で雨に濡れて鳴いてたんです。このままじゃ可哀想で…でも、うちのマンションがペット禁止で」



琥珀は困ったように子猫を見た。子猫は小さく震えながら、か細い声で鳴いている。



「…とりあえず中に入れ」



クロは琥珀と子猫を事務所に招き入れた。タオルで子猫を拭いてやると、少し落ち着いたようで、暖房の前で丸くなった。



「ありがとうございます、クロさん」


「別に。あそこで無視する選択肢はねえだろ」



「人としてな」というクロに、琥珀は嬉しそうに笑った。子猫も満足そうに喉を鳴らしている。


外では相変わらず雨が降り続いている。この雨が、やがて大きな災害を引き起こし、危険な調査へと導くことを、クロはまだ知らなかった

………

……


K市郊外の山間部。大雨で発生した土砂崩れの現場に、クロの姿があった。本来なら立ち入り禁止の場所だが、公安(こうあん)からの要請で特別に許可を得ている。



「お疲れ様さん、クロ」



振り返ると、玖壱(くいち)が二人の人物を連れて歩いてくる。玖壱はいつものキツネ面をつけ、公安の制服姿だ。その後ろには、顔を布で覆った女性が二人。二人とも同じような背丈で、同じような体格。布には狐をモチーフにした印が刻まれており、制服から同じ公安の人間だと分かる。



「遅かったな」



クロは腕時計を確認した。約束の時間より十五分遅れている。



「すまんな。朝から別件の報告が入っててな」



玖壱は申し訳なさそうに手を合わせる。



「まあいい。で、そっちの二人は?」



クロがそう問うと、玖壱は二人を前に出した。



「紹介するわ。時雨隊(しぐれたい)メンバーの夜境(よさかい)姉妹。二人とも結界師の双子さんや」


「姉の夜境(よさかい)(なぎ)です。よろしくお願いします」



布で顔を隠した女性が、丁寧に頭を下げた。落ち着いた声音から、しっかりした性格が(うかが)える。背筋がピンと伸びており、礼儀正しい印象を受けた。



「よ、夜境(よさかい)(みお)です……。妹です…。よろしくお願いします」



もう一人の女性は、少し緊張した様子だ。姉とよく似た声だが、どこか控えめで、姉である凪の後ろに隠れるような仕草を見せる。



「探偵のクロだ。よろしく」



クロは短く自己紹介を終えた。双子は顔を布で覆っているため表情は読めないが、興味深そうにクロを見ている。特に澪は、何度もクロと玖壱を交互に見ていた。



「クロさんって、あの怪異探偵の…」



澪が小声で凪に囁いた。凪が軽く頷く。



「ええ。玖壱副隊長から聞いていた通りの方ね」


「え、えっと…その、噂は聞いてます」



澪がおずおずとクロに話しかけた。クロは少し困惑した表情を見せた。



「噂?」


「あ、いえ、その…怪異探偵として活躍されているって、公安内でも有名なので…」


「別に大したことはしてねえよ」



クロは素っ気なく答えた。玖壱が笑う。



謙遜(けんそん)せんでええやん。クロは優秀な探偵やで」


「お世辞はいい。それより、面子(めんつ)はこれだけか? 聞いていた話と違うが」


「残りの二人は別任務でな。隣の県で一級怪異の目撃情報があって、そっちに回されとる」


「マジか。そっちのほうが優先度高いんじゃねえのか?」


「そうやな。けど、こっちも怪異案件の可能性が高いさかい、うちら(時雨隊)が別れて担当することになった。今回はこの四人で調査や」



玖壱はそう言って、土砂崩れの現場を見る。崩れた斜面の中腹に、コンクリート製の建物の一部が露出している。



「大雨で土砂崩れが起きたってのはよく聞く話やけど、その山の中から建造物が見つかったって話は初耳やな」



玖壱の言葉通り、山の斜面には明らかに人工的な構造物が顔を出していた。ビルの側面のようで、窓ガラスもついている。コンクリートの壁面は比較的新しく、建てられてからそれほど年月が経っていないように見える。



「地元の土木業者が発見したんですよね」



凪が手元の資料を見ながら言った。



「そ。最初は古い防空壕(ぼうくうごう)か何かやと思ったみたいやけど、建物やと気づいて…」


「それで通報が来た、と」



クロは建物を観察した。コンクリートの表面はまだ白く、劣化の跡がほとんど見られない。



「現場の異常性で怪異案件として公安に調査依頼がきたんですね」



凪が建物を見つめながら続けた。



「しかし、地中にあるのに窓が付いているとは…あまりにも奇妙です」


「け、建築基準的にもおかしいですよね……」


「地下構造物に外向きの窓を設置する意味がありません。ドライエリア(空堀)も見当たりませんし、この山には建物が建っていたという記録もないそうです」


「記録にない建物、か」



クロは腕を組んだ。記録にない建物が地中から出てくる。それだけで十分に怪異案件だと疑える。



「で、調査の協力として俺が呼ばれたわけか」



クロは玖壱に視線を向けた。



「お前らんとこの調査班、どんだけ人が足りてないんだよ」


「せ、仙狐(せんこ)隊長も(じん)さんも別任務でいませんし、怪異対策課そのものが人手不足なんです…」



玖壱に代わって、澪が申し訳なさそうに答えた。その声は本当に申し訳なさそうで、クロは少し罪悪感を覚えた。



「いや、別に責めてるわけじゃ…」


「大丈夫や、澪。クロも本気で言ってるわけやないから」



玖壱がフォローに入る。



「それより、早速調査に入ろか。日が暮れる前に終わらせたいしな」



クロは軽く溜息をついた。



「まあ、いいさ。で、どうやって中に入る? 入口とかあるのか?」


「それが、今のところ見つかっとらんのや」



玖壱は建物の露出部分を見た。



「土砂を掘り返せば入口が見つかるかもしれへんけど、時間がかかり過ぎる。まったく、上の連中も無茶言うで」



玖壱はそう言って、建物へと歩き出した。


♢♢♢♢♢


建物に近づき、クロは窓枠を確認する。窓には鍵がかかっており、引いても開かない。



「入口ないなら、窓割って入るしかねえな」


「なるべく現場の維持をお願いしたいのですが」



(なぎ)の控えめな苦言に、クロは肩をすくめる。



「言ってる場合かよ」



クロは窓枠の周りの土砂を手で払った。



「怪異がいるかもしれない場所で、悠長に入口探してる余裕はねえだろ」


「それはそうですが…」



凪は困ったように玖壱(くいち)を見る。玖壱は少し考えた後、頷いた。



「クロの言うことにも一理ある。時間もないし、現場保存は多少諦めよか」


「…わかりました」



渋々了承した凪を横目に、クロは窓に向き直り足を引いた。



「じゃあ、行くぞ」



そう言うと、クロは窓を蹴破った。ガラスが砕け散り、内部への道が開ける。破片が床に散らばる音が響き渡る。



「豪快やな」



玖壱が苦笑する。クロは躊躇なく窓枠を跨ぎ、中へと飛び込んだ。



「ちょ、ちょっと待ってください!」



(みお)が慌てて声をかけたが、クロは既に建物内だ。



「仕方ない、うちらも行くで」



玖壱が窓枠に手をかけ、中へと入った。凪と澪も、その後に続く。


内部に入った瞬間、クロは眉をひそめる。天井の蛍光灯が明るく点灯しており、視界は良好だ。床には新しいグレーのタイルが敷かれ、壁は真っ白に塗装されている。デスクや椅子が整然と並び、まるでつい先ほどまで人が働いていたかのようだ。



「これは…」



凪も周囲を見回した。



「見た感じ、普通のオフィスですね。しかも新しい」


「ああ。ますます気色悪いな」



クロは周囲を見回しながら呟いた。壁には会社の名前らしきプレートが掛かっているが、文字は奇妙にぼやけて読めない。デスクの上には書類やペン立てが置かれており、人が働いていたような痕跡が残っている。パソコンのモニターも新しく、まだ使えそうだ。



「ちょっと調べてみよか」



玖壱がデスクの引き出しを開けた。中には文房具や書類が入っている。書類を手に取り、内容を確認する。



「何か分かるか?」


「いや、文字がぼやけとって読めへん。紙は新しいんやけどな」



玖壱は書類を元に戻す。



「この建物、見た目は新しいのに、何もかもが曖昧や」



オフィスの調査を三人に任せたクロは、奥へと進んだ。廊下が続いており、両側にドアが並んでいる。会議室や休憩室だろうか。クロは適当に一つのドアを開けた。


そこは休憩室だった。テーブルと椅子が置かれ、奥には流し台がある。そして、その隣にはシャワー室への入口があった。



「シャワー室まであるのか」



クロは警戒しながらシャワー室に入った。シャワーヘッドが壁に設置されており、床にはタイルが敷かれている。クロは試しにシャワーの蛇口をひねった。


ゴボゴボ…という音がして、少し濁った水が流れ出した。しばらくすると水は透明になり、勢いよく流れ始める。



「マジかよ」



と驚くクロは、次にガスによる温度調節機を動かしてみる。しばらくすると、湯気が立ち上った。温水が出ている。



「誰も気付かねえような地中にあるのに、電気もガスも水道も通ってやがる」



クロは悪態をつきながら、蛇口を閉めた。玖壱が近づいてくる。



「水道が生きとるんか?」


「ああ。ガスもな。どうなってんだ、この建物」


「生活インフラが整っとるっちゅうことは、誰かがここを使っとる可能性があるけど、まぁ、怪異が作り出した空間って可能性のほうが高そうやな」



クロは頷いた。



「そうだな。場所的にも、ここで生活している奴がいるとは到底思えない」



二人が話していると、凪と澪が戻ってきた。



「玖壱副隊長、階段を見つけました」


「階段? 上へ続く階段か?」


「いえ、下へと続く階段のみです」



凪の報告に、クロと玖壱は顔を見合わせた。



「上への階段は?」


「さ、探したんですけど、見当たりませんでした…」


「外から見たときは、確かに上の階層があるように見えたんやけどな」



玖壱の呟きにクロも頷く。



「案内してくれ」



クロと玖壱は、姉妹二人に続いて廊下を進んだ。二人の言う階段は通路の突き当たりにあった。確かに、下へと続く階段だけがある。上への階段はない。壁には簡素なフロアマップが掛かっており、地下一階、地下二階、地下三階…と続いている。



「気に食わねえな。ご丁寧にフロアマップまで用意しやがって。地下に来いって意思があけすけなんだよ」


「怪しさ満点やけど、調査で来ている以上様子見だけでも行こか」


「はぁ、そうだな」


「気をつけてや。何が出てくるか分からへん」



玖壱の警告に、全員が頷く。そして、ゆっくりと階段を下り始めた。


♢♢♢♢♢


階段は長かった。一階層分下りるにしては、あまりにも段数が多い。まるで、どこまでも続いていくかのようだ。薄暗い照明が不規則に点滅し、不気味な雰囲気を醸し出している。



「随分と深いな」



クロが呟く。



「ええ。一階層分下るにしても深すぎます」



(なぎ)もこれに同意した。やがて、階段の先に踊り場が見えてきた。そして、その先には…



「なんや、これ」



階段を下りると、景色が一変した。次のフロアは、木の根が張り巡らされていたのだ。壁や天井を這うように根が伸び、まるで森の中にいるかのよう。上のフロアとは打って変わって明かりがほとんどなく、薄暗い。通路は複雑に入り組んでおり、まるで迷路のようになっている。



「うわぁ……」



(みお)が小さく声を上げた。異質さが際立つ空間に、思わず後ずさりする。思わず姉の袖を掴む。



玖壱(くいち)副隊長、これは…」


「ああ、怪異の領域っぽいな」



玖壱は周囲を警戒しながら答えた。上のフロアはまだ人工的な雰囲気があったが、ここは明らかに異界(いかい)だ。



「明かりがないと何も見えへんな」



玖壱はそう言うと、懐から符を取り出した。


肆之札(しのふだ)(ひのと)


玖壱が符を掲げると、符が淡い光を放ち始めた。周囲が照らされる。木の根が作り出す影が、より一層不気味に見えた。


木の根は太く、まるで生きているかのように(うごめ)いているようだ。床も根に覆われており、歩きにくい。



「も、もう帰りたいのですが…」



澪が凪の袖を掴みながら震えた声で訴える。凪も少し緊張した様子だ。



「せやな。もうちょい見て回ったらすぐに戻ろか」



そんな澪に玖壱は優しく答える。澪は少し安心したように頷いたが、姉の袖を離そうとはしなかった。



木の根が作る通路は狭く、時折足を取られそうになる。クロはナイフを抜き、周囲を警戒する。凪は冷静に周囲を観察し、澪は姉の後ろにぴったりとくっついている。


通路は入り組んでおり、時折分岐点がある。玖壱が先頭に立ち、道を選んでいく。澪は時々立ち止まり、来た道を振り返っては不安そうに前を見た。


しばらく進むと、通路の先から声が聞こえてきた。



「いやぁぁぁぁァァァ!!!」



女性の悲鳴。それも、若い少女の声だ。



「ひゃぁっ! な、なに!?」



澪が驚いて声を上げ、凪が身構える。だが、クロはその声に聞き覚えがあった。


琥珀(こはく)の声だ。


クロの表情が変わり、足が勝手に動き出す。だが、走り出そうとした瞬間、玖壱がクロの腕を掴んだ。



「クロ! これは罠や! あの子が此処に居るのはおかしいってわかるやろ、冷静になれ!」



玖壱の声が厳しい。クロは立ち止まったが、悲鳴の方向を見つめている。



「知っている方の声なんですか?」



凪の問いかけに玖壱は頷いた。



「少し前に、二人に御守り作ってもらったやろ。その御守りを渡した子の一人や」


「ということは、一般の方ですか?」


「せや。普通に考えて、こんな場所におるはずがない」



玖壱の説明に、凪は頷いた。だが、クロは腕を振りほどこうとした。



「離せ。確認だけでもさせろ」


「あかん。罠に決まっとる」


「分かってる。でも、万が一ってこともあるだろ」



いつもよりクロの声が低い。



「万が一でもあいつだったら、後悔してもしきれねえだろうが」



玖壱の手を振り払い、前を向いた。



「知り合いを失うつもりはもうないんだよ」



その言葉には、強い決意が込められていた。玖壱は少し表情を緩めた。



「…せやな。万が一ということもある」



玖壱は覚悟を決めて指示を出す。



「全員離脱の準備だけはして慎重に進もうか。凪、澪、いつでも結界を張れるようにしといてくれ」


「はい」


「わ、わかりました」



各々が最大限に注意を払い、悲鳴の方向へと進み始めた。


♢♢♢♢♢


木の根が作る迷路を抜けると、とある部屋に辿り着いた。扉は少しだけ開いており、中からは微かに光が漏れている。不思議なことに、この部屋だけは木の根が入り込んでいなかった。


クロが扉を押し開けて中に入っていき、他のメンバーもそれに続く。


部屋の中央には、座り込む少女の姿があった。その見た目は、琥珀(こはく)そのもの。少女は膝を抱えて座り込み、小刻みに震えている。


だが、クロはすぐに気づいた。まとわりつく妖気。それが、この少女が本物ではないことを示している。琥珀からは感じたことのない、禍々(まがまが)しい気配だ。


少女はゆっくりと顔を上げた。涙で濡れた顔が、クロを見る。だが、声は発さない。ただ、口を開けて何かを訴えるような仕草をするだけだ。



「クソっ」



クロはナイフを抜き、一閃した。刃が少女の姿を切り裂く。だが、血は流れない。少女の姿は霧のように霧散し、消えていった。まるで最初から実体がなかったかのように。


その瞬間、部屋の扉がひとりでに閉まった。バタンという音が響く。木の根が急速に伸びて扉を(おお)い、完全に(ふさ)いでしまう。あっという間の出来事だった。



「閉じ込められた、か」



クロは舌打ちした。だが、その心情は安心していた。少なくとも、あれは琥珀本人ではなかった。



「やっぱり罠やったな」



すると、何かを思い出したように玖壱(くいち)が表情を変えた。眉間に皺を寄せ、深刻な顔になる。



「なるほど……。この建物内に入った時点で相手の腹の中やったってわけや」


「どういうことだ?」



クロが尋ねると、玖壱は深刻な表情で答える。



「零級指定怪異『屍階(しかい)』。本来はビルやデパートに出現して、迷い込んだ人間を取り込む領域型の怪異や」



玖壱の言葉に、(なぎ)(みお)が反応した。



「『屍階(しかい)』…ですか?」



凪が驚いた声を上げた。



「せや。山の中に出現した事例がなかったことと、情報として知っていた『屍階(しかい)』よりもフロアの雰囲気が違っていたことから気づくことができひんかった」



玖壱は自嘲(じちょう)するように笑った。



「うちの落ち度や。もっと早く気づくべきやった」


「いえ、副隊長のせいではありません」



凪が玖壱をフォローするように続ける。



「私たちも気づけませんでしたから。それに、私たちが今いる場所が玖壱副隊長の話通り『屍階(しかい)』の境界内なら、先ほどクロさんのご友人の偽物が居たことにも納得できます」


「なに?」



クロの疑問に凪が落ち着いた声で説明をする。



「『屍階(しかい)』は相手の記憶を読み、知っている人物を幻で作り出して獲物を引き込む。それが、『屍階(しかい)』の狩りの方法だと以前見た記録に書いてありました」



凪の説明に、クロは納得した。だから、琥珀の姿を作り出したのか。クロの記憶から、関わりのある人物を探り出し、それを餌にした。



「と、とにかく! 悲鳴の正体もわかりましたし、早く逃げましょうよこんな所!」



澪が切羽(せっぱ)詰まった声で逃走を提案する。その瞬間、部屋の隅で影が蠢き始めた。壁から、床から、天井から。黒い影が這い出してくる。



「澪の言う通りやな、これ以上此処にいるのは不味い」



玖壱が符を取り出した。



「この建造物の正体も分かったことやし離脱するで」



玖壱は閉ざされた扉に向かって符を投げつける。



壱之札(いちのふだ)(ほむら)!」



符が炎を生み出し、扉を焼く。木の根が燃え上がり、激しい熱が部屋を満たす。扉を吹き飛ばした衝撃で建物全体が揺れ、天井から埃が落ちてきた。



「走るで!」



玖壱の声に従い、四人は部屋を飛び出した。背後で影が蠢く気配を感じたが、振り返らずに走り続けた。


お久しぶりです。Wright/__です。


マジックミラーっぽい鏡を見つけたら取り敢えず踊ってます。

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