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とある天使くんと青年の話

作者: 二枝秋

「こんにちは!」

俺の前に、天使が現れた。

その天使は、羽根も生えていて偽物ではなく本物だった。

「え…?」

「あれ、僕のことが見えてるのかと思ったけど…違うのかな?」

「いや、見えてるけど…」

「あ、良かった!」

「じゃなくて、何で天使がいるんだよ!」

こう思うのも、無理はない。

天使といえば、非現実的存在だ。

「何でって…君にお願いがあるから僕は存在してるんだよ?」

「俺に、お願い?」

そう、男が聞くと天使は続ける。

「そう!僕ね、あと少ししたら消えちゃうんだ!」

「消える…?」

何を言ってるんだ、この天使は…

そう思っていると天使は言った。

「うん!だから、君にここら辺を案内して貰おうと思って!そんで、僕のことを楽しませてよ!!」

案内をすること、それが天使のお願いだった。

「…そんなんでいいのか?」

「いいよ!」

「…分かった。」

男がそう答えると天使は嬉しそうに

「本当!?ありがとう!それじゃ、お願いね!!」

一通り、天使に街を案内して楽しませたあと男はとある場所に天使を連れて行った。

「天使、ちょっと着いてこい。」

「なに?」

「うわぁ!!綺麗!!」

「いいだろ、ここから見える景色が綺麗で俺のお気に入りの場所なんだ。」

「そうなんだ!ありがとう…最後にこんな素敵な所に連れてきてくれて…」

「最後…?」

男がそう言うと、天使の羽根は透けていた。

「今日は、たくさん楽しませてくれてありがとう。でも、もうダメみたい。僕の輪が闇に侵食されて来ちゃった…だから、これでお別れだよ。またいつか出会える日を願って…君に、神の御加護があらんことを…さよなら…」

「待ってくれ!!」

男が、そう叫ぶと天使は消えてしまっていた。

「お前と出会えて良かったよ…また、会おうな。」

男は、また天使に会えるであろうことを願って空を見上げたのであった。

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