16 フィクサーだった頃によく見た風景。
<島から出て行きたい者は、政府が援助物資を運んで来た【帰り】に乗って本土に行って良いらしい>
<透析患者の俺は許可されたから、今日で本土にいくつもりだ。>
と、知人と話していた。
俺は<賢いな!X国・・金が無くなった島民は、本土に帰して【食料】を浮かせる。そうすれば粛清など行わずに~余分な人口が減るのだな>と感心するしかなかった。
「ここ良いかな?」と言って【安少佐】が目の前に座った。
「隣国を代表するフィクサーとお会いできて光栄だ。」と言う。
俺は「島民全ての個人情報を把握していたから~今回の計画がすんなり実行できたのだな。素晴らしいお手並みだよ・・私なんかがフィクサーなどと言ったら笑われる。」と答えた。
そして安少佐が「外に行ってみないか?あなたの意見が聞きたい。」と言うので、【元妻】似の女性とデートすることとなった。
<気を付けて運べ!バッグに傷をつけるなよ。>
病院から出て【コミュニティセンター】に向かうと、そこは【避難所】になっており、段ボールか何かで仕切りが出来て、プライバシーは守られていた。
「女性に対する性加害は、特に気を付けているのだ。」と言うとおりだと思う。
「学校体育館、倉庫などを活用して住民を保護しているのだ。」と言う。
俺は「確かに・・各家庭にいれば【犯罪】が発生しても管理できないし、自殺されても防ぎようが無いからな・・考えているねえ。」と感想を言う。
「だが本国の命令で、我々【特殊部隊】以外の一般兵が続々上陸しており、空き家を重機で壊して更地にしたり、資材や自動車・オートバイなどを勝手に持ち出しているのはどう?思う。」と聞くので・・
俺は「命が守られるのならば、金や商品など安いものだ。許容範囲じゃあないかな。」と答えたのだが、安さんは<ホッ>とした顔をし・・それが元妻を思い出させてくれるのだった。
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そんな日々が続いていたのだが・・【1カ月】近くなると【風向き】が変わってきたのだ。
食堂テレビが「突然ですが【X国】と【Y国】が【併合調印】いたしました。」
と告げると、食事をしていた【X国】の特殊部隊兵士らが・・食事を【中断】し、バタバタと~かつ【無言】で、病院を慌てて出て行ったのだった。
俺は急に【安少佐】が心配になり~コミュニティセンターやら学校体育館やらを探し・・「あ・・安少佐!」とようやく発見する頃は、心臓に負担がかかっていた。
「我々はもう【用済み】なのだ・・」と銀中隊長は力無く答える。
その姿を見て<ピーン!>と【フィクサー回路】が作動した。




