表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/457

ぼっち冒険者の現在位地


 今の俺の日課は、優しい剣士から教わった剣術の基本の型、石投げの練習、それに魔法の練習。


 まずは剣術。前と変わって、振っているのはショートソードだ。これは、死んだカヒコが使っていた剣だ。木の棒の時とは違って重さもあるが、ちゃんと降ることができる位には筋力もついた。


 次に、石投げの練習。ただ投げるだけではなく、スリングという投石の道具も練習している。これなら、ただ投げるよりも遠くにいる敵にも届かせる事ができる優れものだ。でも、これは命中率がなかなか上がっていない。


 そして、アメワに貰った魔術書を読みながらの魔法の練習。これがまた、全く魔法を使うことができるようにならない。

 でも、魔法は自身の魔力と世界に流れているマナを組み合わせて使う技術。その為、自分の中にある魔力を感じることができるようになってきた。

 これにより、自分の魔力の残量がなんとなくわかるようになり、長期の探索での魔力量の調整がしやすくなった。



『ちょっと、ちょっと! まったく毎日よくやるわね〜っ! それにしても、まだ、魔法使えないの?その本役にたたないんじゃないの?』


 ケインさんから借りている部屋から、リ〜ン♪ と、優しい羽音を響かせ、優しいおしゃべり妖精が飛び出してくる。得意の毒舌を披露しながら、彼女は笑顔で飛び回っている。



「おはよう、ベル。君こそ魔法は使えるようになったのかい?」


 実はおしゃべり妖精が、俺に隠れて魔法の練習をしている事を知っている。俺と同じで、魔法の才能はなさそうなんだけどね…。


『あんた、覗いてたわねっ!? やっぱりあんた、ストーカーだったの?!』


 いやいや……また言ってるよ……。


 やっぱり、賑やかなおしゃべり妖精は相変わらずである。


           ♢


 カヒコのショートソードを練習に使うようになってから、とうとう剣術レベルが上がった。

 実は、使う武器によって、それぞれスキルの経験値が貯まる為、木の棒振りでは型の練習にはなっていても、剣術レベルは上がらなかったらしい……。

 無知とは恐ろしい……。



           ▼


クラス  精霊使い


才能1  アンチ/エンパシー

    (反対、拒絶 対抗/共感、同情)


才能2  ダブル

    (2重、2倍)


スキル  障壁 LV65

     同調 LV10/複合 LV2

     剣術 LV2

     投石 LV3

     採取 LV2


          ▲


 スキルは少しずつ成長している。【障壁】については、上限知らずで未だにレベルは上がり続けているし、【剣術】、【投石】、【採取】のレベルが上がった。


 そして、驚いたのが【同調】。精霊たちとの共闘の賜物か、あっという間にレベルが10まで上がり、さらにはこの能力に付随しているのか、【複合】というスキルが生まれた。


 おそらく、第2の才能である、【ダブル】が影響しているのだと考えている。


 ベルさんの協力で、精霊たちと試行錯誤し、2人の精霊の複合技を使うようになってからこのスキルが生まれた。

 その混合技も、火+水、水+土、土+火 の3種類できるようになり、多数の魔物との戦いにおいて役立っている。


 相変わらず人1人、妖精1人、精霊3人という、凸凹パーティーだが、色々と考えて上手く立ち回れている。今ではすっかりダンジョン探索組だ。

 

          

        ▼△▼△▼△▼



「やっぱり、ゴブリンの数が多かったね。」


 リンカータウンの東側にある更待村で、一つ目のゴブリン討伐の依頼を終えた俺は、ゴブリンの数に驚いていた。

 

『ホブもいたもんね! なんか武器も持ってたし?まぁ、私にかかればお茶の子さいさいなんだけど?』


 おしゃべり妖精は胸を張るが、当然、直接ゴブリンを倒してはいない。



「次は南の三日月村か。アメワに会うのも久しぶりだな〜。元気にしてると良いけど。」


 ほんの少しだけ違和感を感じながら、次の目的地にいる、数少ない友人の顔を思い浮かべていた―


楽しんで頂けましたら、ブックマークや評価をしていただけると励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拙い文章ですが、読んでいただいている皆さんに感謝です。楽しんでいただければ幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ