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いじめられっ子、世にはばかる 〜英雄に憧れて〜  作者: 十三夜
第2章 ふたりぼっちの冒険
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パーティーの初探索


「おはようございます、フィリアさん。」


 三度のゴブリン討伐のクエストをこなし、作戦もある程度固まった。長期の探索に挑む為の次の段階として、チーム【アリウム】は、ダンジョンの浅い層に挑むことに決めたのだ。


 精霊達は報告していない、というかメンバーとして登録できないので、パーティーメンバーは、俺とおしゃべり妖精の2人だけ。


――でも、俺たちならやれる


 ダンジョンに挑む際には、冒険者ギルドに滞在予定やメンバーなどを報告しておかなくてはならない。遭難した場合など、救援に向かう事ができるようにだ。

 ただし、ケインさん達【アイリス】のように、最深部を目指すパーティーは、期間を決められない為、基本的にはメンバー報告のみになるようだ。


 俺たちは、1日の予定でダンジョンに潜ることを登録した。



「無理な探索はしないこと。ちゃんと引く判断ができる冒険者こそ、一流の冒険者になれるのよ。」



 受付のフィリアさんは、いつものように有難いアドバイスをくれる。そのアドバイスを胸に、チーム【アリウム】として、初めてのダンジョン探索へむかう。


 大きなリュックを背負い、武器らしいものはリュックの脇に挿してある木の棒のみ。ベルトの右側には麻袋を、ベルトの左側には凝った意匠の小さな箱を括り付け、右肩から袈裟懸けに水筒を下げている。


 俺がいた世界でなら、遠足にでも行くような格好の白髪の少年は、頭に妖精を乗せ、ダンジョンの中へと入っていった。


 その姿を見たベテランの冒険者たちは指を指して笑ったり、ニヤニヤと馬鹿にしたりしている。また、中には、彼のことを魔物の子供のくせにと陰口をいう者までいる。



 でも、少年は気にせずにダンジョンの階段を降りていく。なりたい自分になる為に。



――さあ、英雄になる為の第一歩だ



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拙い文章ですが、読んでいただいている皆さんに感謝です。楽しんでいただければ幸いです。
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