表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いじめられっ子、世にはばかる 〜英雄に憧れて〜  作者: 十三夜
第2章 ふたりぼっちの冒険
74/456

新米冒険者、道を決める

     

           ♢

 


剣士、重戦士、魔術師、レンジャー、聖職者、テイマー、薬師、鍛治士師、etc………


 様々な基本職がリストに並ぶ。



「まぁ!?珍しいクラスが選べるみたいね!」


 大騒ぎしているベルさんから逃げてきたフィリアさんが言うには、リストの中に、普通、人族では成れない特殊なクラスがあった。



    ―― 【精霊使い】――



 普通、エルフのように精霊の加護を受けていて、精霊との相性の良い種族にしか就けない特殊なクラスなのだそうだ。


 俺は、精霊達と契約できたことから、もしかしたら精霊との相性がかなり良いのかもしれない。

 スキル【同調】も、精霊たちとの関係が深そうだし、【精霊使い】のクラスに就けば、精霊達と話ができるかもしれない。

 

(これは、精霊使いになるしかないでしょ!)



 このクラスを見つけ、フィリアさんの話を聞き、これはこのクラスを選ぶしかないと思ったんだ。


 

           ♢



 俺は【精霊使い】というクラスに就いた。

 特殊なクラスだというし、これから自分がどんな成長をすることができるか。

 

――才能に身を委ねるだけではなく、自分のなりたい者になる為に


 自分の努力次第で自分を変えることが出来ることも理解できた。しっかりと目標に向かってコツコツ積み上げてみせるさ。



「ヒロ君の才能は、精霊使いに関する才能なのかしらね……正直、周りに精霊使いに関して教えてくれそうな人にツテもないし、確実に才能が活かされるかどうかも想像つかないのだけど……。」


 フィリアさんが真剣な眼差しで話かけてくる。 



『あのね!自分で自分の道を決めなくて、誰が自分の道を決めるっていうのよっ!』


 ベルさんが捲し立てる。



「そうよね。ヒロ君はちゃんと人のアドバイスに耳を傾ける事ができる子だから、独りよがりに進んだりしないか。心配しなくても大丈夫よね――」


 


♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎




「全く央は、人の話を全然聞かないんだから」



 彼女は、フンフンと鼻息荒くお怒りだった。


「あなたは、いつも自分が一番正しいと思ってるんだから。あのね、人の話はちゃんと聴くべきよ?自分にない発想や視点があるかもしれないし、相手が話してくれる事には必ず意味があると思うわ!」



 彼女が続ける。


「だからね、無駄だと思っても、一回受け入れなさい。それで、やっぱり必要ないなと思ったら捨てなさい。その繰り返しが、自分を強く、大きくしていくはずよ。」



 相変わらず意固地になってる俺に、笑いかける。



「頑固な人は損するわよっ!」




♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎



―ふふっ

 

 今、思い出せば俺は彼女に甘えてただけかもしれない。彼女のアドバイスに反発してばかりいたっけ。


 今もこうやって俺の事を心配してくれる人達がいる。アドバイスを受け入れないなんて、人生損するよねっ!



 でも、生まれ変わったというのに、何故かいじめにあってしまうのも、どこか人を受け入れない自分の悪い部分の影響があったのかもしれない……

 


 いや!どんな理由があろうとも、いじめなんてものは、いじめる奴が悪いっ!


 それについては受け入れられないな――

 

楽しんで頂けましたら、ブックマークや評価をしていただけると励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拙い文章ですが、読んでいただいている皆さんに感謝です。楽しんでいただければ幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ