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いじめられっ子、世にはばかる 〜英雄に憧れて〜  作者: 十三夜
第1章 ひとりぼっちの少年
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いじめられっ子、夢を見る

一人称と役職など、ちょっと変更しました。


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「おいっ! お前、統括部長にチクっただろっ! お前のせいで大目玉くらったぞ! ふざけんなよっ」


 突然、営業課長の怒鳴り声が営業用の携帯電話から聞こえてくる。なんのことかわからない俺は、しどろもどろに答える。


「すいません、今、お客さんのお宅でしたので、後程かけなおします。」


 営業先でのやり取りを一段落させた後、営業車の中で、震える手で営業課長に電話をかけた。


「よくも私に恥をかかせたな。おい、お前は私の敵に認定だ。 これから、まともに仕事がさせてもらえると思うなよっ!」



 もう、訳がわからない。

 俺が課長のミスを上司に告げ口し、その為に課長が上司からこっ酷く叱責されたと言うのだ。俺には全く身に覚えが無いのだが、課長は俺の言葉に全く耳を貸してくれなかった。


 後で、わかったことなのだが、課長のライバルが、誰かから聞いた件の課長の怠慢ミスを、俺から聴いたかのようにして上司に話したらしい。

 完全に勢力争いのとばっちりである。しかも、全く関わりの無い俺が主犯にされて……。



 この日から俺は営業課の全員から、イジメの対象にされてしまったのだ。


「……の奴、とんでもない裏切りものらしいぜ。」


「課長に逆らうとかホント馬鹿だよな。 とばっちり喰らわないよう、みんな気をつけろよ。」


 まぁ、酷いもんだ。職場にいれば怒鳴りつけられる。俺が一緒に食堂にいれば文句を言うのに、俺が外で一人で昼飯を食べていると、何故一緒に飯を食わないんだと怒鳴られる。仕事の手伝いなんか、絶対にしてもらえない。それどころか、わざと俺に重要な情報を教えてくれない為、仕事が中々進まない……。



 なんなんだよ、これは――



 誰一人、職場に俺の味方はいなかった。


 そんな地獄のような職場に居たら、心が殺されてしまう。我慢するのも限界だった。

 もう、嫁さんに会社を辞めることを相談しよう。そう決めて帰る車に乗り込んだ。


 娘もいるし、家庭を守る責任もある。だから今まで決断できないでいたが、これ以上は耐えることはできそうにない。


――きっと嫁さんも許してくれるさ。


 そんなことを考えながら車を運転していたんだ。ぼ〜っと……



 気づいた時には目の前にガードレールが迫っていた。慌ててブレーキを踏んだが、次の瞬間にはとんでもない衝突の衝撃音が響きわたり、俺はそのまま意識を手放したんだ……



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拙い文章ですが、読んでいただいている皆さんに感謝です。楽しんでいただければ幸いです。
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