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いじめられっ子、世にはばかる 〜英雄に憧れて〜  作者: 十三夜
第1章 ひとりぼっちの少年
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冒険者見習い、剣士に憧れる

やっと冒険者の見習いまで辿り着きました 笑


 『リンカーアーム』、別名を『魂を掴まえて話さない左手』と呼ばれるダンジョン。ここはかつて善なる神々に倒された、悪なる神の左腕が封印されていると伝えられている――



        ▲▽ ▲▽ ▲▽ ▲▽



 俺が落とされたダンジョンの裂け目。


 それよりももっと深い、あのダンジョンの奥底には、命あるものは、悪なる神の左腕に魂を捕えられ、2度と地上に戻れくなる場所があるという。

 

 そこにはかつての悪なる神に遣えた使徒の1人が居て、悪しき神の左腕を守っていると伝えられている。


 いつかその使徒を倒し、悪なる神の左腕を完全に消滅させる事ができれば、この世から、悪なる神の影響を減らす事ができる。


 そして、各地にある5つ全てのダンジョンに封印されていると云う、悪なる神の身体を全て消滅させた時、この世の魔物が一掃されると伝えられている――




        ▲▽ ▲▽ ▲▽ ▲▽



     

「これって凄い話だよな〜。でも、いまだに使徒にまで辿りつけた冒険者はいないんだ。しかも、この国にある他の4つのダンジョンのすべてに、悪なる神の身体が封印されてるってんだから、ますます驚くよな。誰も確かめた者はいないわけだが、俺は絶対に本当の話だと思ってるんだ。」


 俺を自分の背中に庇いながらダンジョンの中を歩くケインさんは、こんな話をとても楽しそうに教えてくれた。

 

 俺の前世は、自分自身の置かれていた状況は酷かったし、戦争のニュースなんかもあったけど、魔物なんていない、基本的には平和な世界だったから、今、この世界の状況や知識を教えてもらえるのはありがたかった。


 それに――

 

 ナナシとして生きて来た記憶の中に、こんな風に誰かと話しながら道を歩いたなんて記憶は、全くなかったのだし……。




        ▲▽ ▲▽ ▲▽ ▲▽




 初めてのケインさんとの冒険は、とても……とても楽しかった。


 こんなチンケな俺のために、ダンジョン内での注意点を指導してくれたり、素材になる植物や鉱石について教えてくれたり、また魔物が出れば、その魔物の特徴を教えてくれながら、倒し方まで教えてくれたり――


 俺の安全の為、ダンジョンのごく浅い階を探索しているのだが、そうだとしても、ケインさんはあっさりと出てくる魔物を倒していく。


 ケインさんがあまりに簡単に魔物を倒すので、魔物って本当は弱いのではないかと錯覚するくらいだった。



 俺の記憶が甦ってから、実質初めての冒険である。まぁ、こんなに格好良い冒険者と一緒に冒険していれば、誰でもそうなるとは思うだのだけど。一応、大人だった時の記憶はあるものの、俺自身の人格はナナシという少年としての人格に引っ張られているわけで……。

 

 

 俺は純粋に目の前にいる優しく強い剣士に憧れるのだ。


 そう、それは、年相当な感覚で。

 


――あぁ、俺も(僕も)あんな素晴らしい冒険者になりたい!!!


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拙い文章ですが、読んでいただいている皆さんに感謝です。楽しんでいただければ幸いです。
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