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ある経験の話

作者: ひかり

初めての風俗。

それは、ダブルキャストコースだった。


エッチなコンテンツにはずっと興味があって、でも経験だけが全くなく、このまま女として過ごすことが虚しくなり、エロワードでネットサーフィンしてたらヒットした。

女性用風俗、通称女風。

ホームページにあった1つのコースに興味が湧いた。


「ダブルキャストコース」


音声作品とかでよくある2人攻め、取り合ってのシチュエーション、自分が求められている風なシーンに萌えてよく聴いている。

そんなことが現実で起こり得るんだ、そう思い、ブックマークしてしばらく悩んで、窓口に相談した。

その窓口のキャストさんも、とても丁寧に教えてくれて、しかもその人と当日会うことになったから、余計ドキドキしながらやりとりをした。


出会った時、私はずっと緊張してたし、ホテルで2人目のキャストとあった時もかなりテンパっていて、話している時なんか分からないけど泣いてしまった。

たくさん話もしたけど、たくさん触れられて、パニック。

たくさんの初めてを経験した。

キス、耳、首、胸、乳首、背中、脚、そしてアソコ、ぜんぶ、ぜんぶに触れられて、2人から刺激があって、何がなんだか分かんなくなった。


気持ちいいと思う一方で、これは気持ちいいんだよね、ここで声を上げた方がしてくれた人は喜ぶかなと、よく分からない気遣いや心配をして、楽しく利用できていなかったと今なら思える。

会ったキャストの2人は本当に優しくて、でもちょっと強引で意地悪で、でもそこにずっと私は体をゆだねてまかせてどうにかしてほしかった。

自分がM属性なのかは分からないけど、なんとなく虐められたい、そんな気持ちにもなった気がする。

優しくしてくれる上での男らしさを感じたいのかな。

これから性癖は探していきたい。


女風はいまも利用している。いろんなキャストがいるから皆と会ってみたいと思っている。

そんな中で何人かお店をたぶん辞めていった人もいた。また会いたいなと思っていた人もいた。けどそれは仕方ないよね。


私はこの女風利用を誰にも言っていない。言わない。言えない。もし誰かと付き合っても、結婚しても、子どもが産まれても、絶対に言わない。

これは私だけのもの。私が求めて、感じて、欲しいと思ったもの。

あるコンテンツにハマってしまうことを沼るとも言うけど、私は確実に女風に沼ってきている。

今の私の渇きを癒してくれるものの1つは女風であることに間違いはない。この渇きは、もしかしたらいつか潤い、女風を必要と感じなくなる日がくるかもしれない。

でも、私の心が女風を欲しいと思うのであれば、何歳になっても、私は女風を利用し続けると思う。

そんなことを思った、アラサーのお昼下がり。

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