08 朝
空腹で目が覚めたけど、まだ真っ暗、
って、布団をかぶったままだよ、俺。
だんだん頭が冴えてきて、
だんだん記憶もよみがえる。
あー、昨日はずいぶんな事、やらかしたよな、俺。
っていうか、布団が、
「重い」
「朝から随分なご挨拶だな、アラン」
リリシア?
「いくら妻だからって、言っちゃいけないこと、あるんですよっ」
マユリ?
「私も、成長、したのですね」
ユイ?
「だ、れ、が、重いのかしらっ」
ハルミスタ?
どうやら妻たちみんな、俺の布団に突っ伏した状態で寝ちゃって、そのまま朝を迎えた模様。
相変わらず布団の中なので、
声から判断するしかないのですが、
なんだかいつも通りのみんななので、
すげぇうれしい、俺。
どれ、せっかくだから、
いつものやつ、やっちゃいますか。
「みんな、昨日はごめん」
「こんな俺と一緒にいてくれて、本当にありがとう」
「そういえば、同じ部屋でみんなそろって朝を迎えるなんて、初めてなんでうれしいよ」
「みんなの寝起きの顔を見比べる事が出来るなんて、本当、旦那冥利に尽きるよ」
妻たち全員一斉に、
部屋からダッシュで脱出。
俺、今日も絶好調。
もちろん、お仕置き、期待しております。