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05 冤罪


 !?


 何だこれ?


 突然変わった周囲の様子に、戸惑う、俺。


 今いるのは、居間?



 えーと、周りには、


 うちのみんなと、


 モノカさんとカミス君。



 うん、何となく分かってきた。


 これって多分、マユリの魔法、左手薬指の『行動阻害』


 って、なんで拘束魔法を使われたんだ、俺。



「何があったんだ?」


 俺の問いに、答えたのはリリシア。



「何があったのかを、今、審議中なのだ」


 審議中?



「ユイのピンチをマユリが救ったのか」

「ただの勘違いだったのか」

「意見が分かれている」


 もしかして、肩揉み……



「状況的にはユイの言う通りなのだが、アランの表情がだな、その、アレ過ぎて……」


 アレな表情……



 俺はユイの私室に入る際は、必ず扉を開けっぱなしにしておく。


 いらぬ誤解やもしもの間違いを防止するための自衛手段だったのだが。



 そして、今日の出来事、の想像。


 ユイの部屋の前を通りかかったマユリが、開いている扉に気付いて中を覗くと、


 今まさにユイの背後から襲い掛かろうとしている不審者ムーブなおっさんがっ。


 慌てて拘束魔法で捕縛っと。



 うん、俺、何だかみじめ。


 良かれと思った自衛手段で、この有り様。


 何よりも、なけなしの自制心を振り絞っていた時の、あの表情のまま固定された姿を、


 ここにいるみんなに、じっくりねっとりと見られたわけで。




 なんだか、疲れちゃったよ、俺。


「悪いが、今回の件のお仕置きは、後にしてくれるかな」

「モノカさんもカミス君も、本当にごめん」



 すごすごと自室へ戻って、


 布団をかぶって……



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