17 特使公爵
なんやかんやといろいろあったけど、
まあ、だいたいいつもこんな感じの我が家、アラン家。
これからも、わやくちゃに揉めたり、きっついお仕置き喰らったり、
まあそれもまた楽しからずや、って……
いや、やっぱり、揉めごともお仕置きも、ほどほどがいいよ、俺。
みんなの前で泣いちゃうようなのは、流石に、ね。
特使公爵、なんだかだんだん好きになってきました。
モノカさんの特使勇者みたいに、実力バリバリで認められたんじゃないけど、
何となくユルい感じが、俺らしいかなって。
でね、好きになってきたきっかけが、結婚式に出席したカップルからおめでたの報告が届いたことなんですよ。
六ヶ月ですって。
うらやま。
って、あれ?
式があの頃だから……
デキ婚かよっ。
なんだよそれ、俺の感動を返せって……
ま、いっか。
特使公爵はユルいのが売り、だもんな。
デキ婚でも、再婚でも、どんとこいってね。
でも、いいよね、おめでた。
俺も、もっと頑張んなきゃ。
じゃ、これからも、
特使公爵としてはユルく、
一家の主人としては頑張る、
そんな感じで。
あとがき
リヴァイスという世界は、ひとりの少年がプレイしている仮想現実ゲームです。
彼は長い時間この世界を旅するうちに『鏡の賢者』と呼ばれる存在になりました。
お供のメイドさんは『伝説のメイド』と呼ばれております。
ここで暮らしている人々はいわゆるAIですが、それなりに大変なこの世界を楽しく生きているみたいです。
リヴァイスの物語は、そういう人々のあれやこれやを短編として紹介するものとなりそうです。
iPadのメモ帳につらつら溜め込んでいたショートストーリーや小ネタをひとつの世界にまとめようとしたら、こういう設定になりました。
整合性や何やらいろいろアレですが、お話しがまとまり次第投稿したいと思っております。
楽しんでいただけたら幸いです。




