表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

共振

作者: takechan

きょうしん


 未来を前に震う心が 今この足を止める


 (おぼろ)に見えているから更に より良い道を探してる


 いっそ何も見えない方がいい わけないさ


 塞ぐには勿体ないもの


 白に輝く朝靄(あさもや) 色めく山の新緑 恵む情熱の大海 帰路黄昏(たそがれ)の紅葉


 ふと目を向ければほら 世界はこんなにも美しい


 肩の力を抜いて 立ち止まって深呼吸


 無理矢理に笑顔作れば 怖気もいつしか武者震い




 でも負けそうで 泣きそうで 挫けそうな時は


 人の言葉を信じたくなるの


 皆が右向きゃ回れ右 青が流行れば上着買って 街が静まりゃ宵の夢


 一緒に落ちれば怖くない 全員騙されれば逆にハッピー


 皆も溺れていてくれるなら 底なし沼さえ極楽湯


 そうやって そうやってさ


 何かを誰かのせいにして生きて痛いの 痛いよ 飛んでけよ


 狂うくらいに信じれたなら どれだけ楽だったんだろう


 毛布に籠る熱だけが この寂しさを紛らわしてくれるから


 朝が来るまではどうかこのまま




 未来を前に震う手足が 今あなたの夢を拒んでる


 踏み出せば変わる一歩が 色めき立つ日常が 悪戯に遠のいていく


 もし失敗したらどうしよう


 傷ついたらどうしよう


 また今度頑張ればそれでと 弱い心が(きし)んでる


 諦めるには勿体なくて 引くに引けなくて


 本当にやりたいことかも忘れそうなら


 一緒に震えてあげるから


 もう頑張らなくてもいいんじゃない?




 でも勝ちそうで 勝てそうで 踊りだしそうな時は


 もう一度この手足で空を泳ぎたくなるの


 星降る夜に両手広げて 流行の上着も投げ捨てて ボリュームを最大にまで上げて


 頭の中のメロディーと 街の喧騒もバックコーラスにして


 声の限りに叫ぶんだ この世界に僕がいると


 そうやって そうやってさ


 ぬるま湯に鈍った体じゃ痛いの 痛いよ 飛びたいよ


 狂うくらいに信じれたなら どれだけ楽だったんだろう


 毛布に籠る熱だけが このやるせなさを紛らわしてくれるから


 ……蹴とばしちまえ




 あぁ 未来に震えているこの時に 楽しかったことなんてなかったさ


 いつだって思い描くは 世界の中心にいる自分


 愛を叫んでいる自分 肩を組んで笑っている自分


 未だ見ぬ明日を怖がるなら 塞ぎ込む暇があるなら 強く 強く 強く進め




 未来を前に奮う心が 冷めた指先に熱を送る


 踏み出せば変わる一歩が 色めき立つ日常が きっと向こうで待ってるから


 一人で震えているのなら より強く震えてあげるから


 そうやって そうやってさ


 いつか二人起こした激震で、世界が(どよめ)けばいいと思うんだよ


 だから


 今日死んでもいいと思える今日に出会いに行こう


 心を振るわせあいながら


この震えを人は熱と呼ぶんだろう

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 現代の有り様が描かれていて良かったです。 [気になる点] 幻想的な部分が気になりました。 [一言] 良いと思います。読み終わってなんか?ほんわかしました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ