12月3日 偏った思考
久しぶりに会った春風はいつもと変わらない様子だった。変わったことがあると言えば、今いるこの喫茶店くらいだろうか?私は、どこか緊張しておりいつもの私とは違う感じがしていた。ただ、何が違うのかはわからない。私は、いつものように春風の偏った思考の話を聞いていたのだった。
春風「元気ないの?」
私 「そんなことないよ」
春風「なんか、前より元気なさそうに見えるから」
私 「もしかしたら、あれかな?」
春風は、私の言っていることがわからず首を傾げた。
私 「進路で迷ってるからだね」
春風「そうなんだ。進路かぁ。受験するんだろ?」
私 「まぁ、しようかなと思ってるんだけど。行きたいところに受かるかわかんないし」
春風「何言ってんだよ」
私の意見に対して真っ向から否定した。
春風「お前さぁ、何言ってんの?」
私 「え?」
春風「そんな気持ちで受けるなら、絶対受からねぇじゃねぇか」
何も言い返せなかった。
春風「だってさ、最初からそんな気持ちじゃ受からないのわかるだろ」
私 「わかるけど、受かるイメージないんだもん」
春風「なんでないの?」
私 「だって、もともと受験のために勉強してきたわけじゃないし」
春風「そんな奴、他にも一杯いるだろ?」
いっぱいるのかどうかはわからないけど。春風の言うことも一理あるのか。
私 「いるかもしれないけど」
春風「やって、ダメで言うのはわかるけど最初から言うのは違うんじゃねぇか?」
私 「うーん?」
やってダメなら、やる意味がないんじゃないかと思ってしまう。でも、春風からしたら違うのか?
春風「どうしたの?」
私 「いや、なんていうか」
春風「思うことがあるならハッキリ言えよ」
私 「別にないよ」
春風「ふーん」
憮然とした表情で春風は立ち尽くしていた。
春風「なんか、一緒にいても楽しくねぇから、もう帰るわ」
私 「えっ、待ってよ」
春風「悪かったな、わざわざ来てくれたのに」
私 「ちょっと、、、、、、、、」
既に、春風は歩き出していた。明らかに怒っている。おそらく、今声をかけても仕方がないと思った。私から距離が離れる春風を見ていると、なんだかだんだん気持ちが離れていくようでツラい。しかし、気にしても仕方がない。私は、諦めて逆方向に帰るのだった。




