9月13日 ラジオ2
今日は、昨日のラジオに、再び堀隆史が出演するのだった。午前中は、いつものように通信教育のレポートをおこなっていた。少し学習のレベルが低いということもあり、数学と英語にも問題なくついていけた。
11時になったところで、スマートフォンをセットしてラジオを聴き出した。
ーラジオにてー
司会「さぁ、本日も昨日に続き、堀さんにお話を聞いていきます」
堀 「お願いします」
司会「お願いいたします。今日は、お話をする前に、堀さんの『stay』という曲を流します。この曲は、どんな歌になりますか?」
堀 「そうですねぇ。共感ソングになっています」
司会「共感ソングとは、どういったものですか?」
堀 「この曲は、応援ソングみたいに、誰かを応援して行動させる後押しといったものではなく、今の現状に気づき、聞いた人がこの曲と同じなんだと言う共感をもってほしいというところから作りました」
司会「そうだったんですね。では、早速聞いてみましょう。堀隆史さんで、『stay』。どうぞ」
ゆったりとした曲調のイントロだったが、徐々にアップテンポになっていく。サビの部分では、真っ直ぐな歌詞が胸にささった。
司会「お送りしましたのは、堀さんの『stay』でした。さぁ、ここからは引き続きゲストの堀さんとお話しを進めたいと思います」
堀 「よろしくお願いします」
この後、予期せぬことが起こった。
司会「ここからは、リスナーの皆様からいただいた質問に答えていただきたいと思います。まずは、ペンネーム(みらい)さんからです。ラクユーさん、堀さん、はじめまして。私は、長野県の高校に通う、高校三年生です。現在、高校を卒業してからの進路で迷っています。大学に行くか、夢のためアルバイトをするか。どちらがいいか決めかねています。何かアドバイスがあれば教えていただきたいです。というお便りでした」
私が、先週送ったメールだった、
司会「堀さん、今のお便り聞いてどうですかね?」
堀 「そうですね。まぁ、私ならこうするというのはありますけど、みらいさんの立場にたってみないとというのはありますよね」
司会「たしかに、安易にアドバイスするのは難しいですよね。ちなみに、堀さんであれば、どうされますか?」
堀 「私であれば、大学に行きます」
司会「それは、どうしてですか?」
堀隆史の意見に耳をすませた。
堀 「少しでも、大学に行きたい気持ちがあるのであればそちらを優先するのがよいと思いました。大学は、大人になってからもいけますが‥‥‥。それだと同年代の人たちと過ごす時間がなくなると思うんですよね。高校時代もそうですが、大学時代も一生に一回しかないんですよ‥‥。バイトであれば、大学に通いながらすることもできるし、入った後にやめることもできる‥‥。ここで、夢のためバイトをする選択をとると、夢が叶わなかった時、大学に行っとけばよかったなって思う可能性があると思いまして」
約1分にも及ぶ堀の返答は、私に勇気をくれた。
司会「なるほど。堀さんは、こういった人生の選択で迷われた経験はありますか?」
堀 「ありますね。私も、みらいさんと同じで大学進学に迷いました」
司会「それは、進学か就職かですか?」
堀 「いえ、進学か浪人かの二択で迷いました」
司会「その時は、どうされたんですか?」
堀 「自分は、受かっていた大学に進学したかったんですけど、周りから、浪人した方がいいと言われて‥‥。浪人しましたね」
司会「浪人されたんですね」
堀 「はい」
司会「それは、しんどかったですね」
堀 「この話は、まだ続きがありまして」
司会「おぉ。なんですか?」
司会のラクユーが興味深々で、聞いていた。
堀 「実は、浪人してもいきたい大学にいけなかったんですよ」
司会「そうだったんですか?」
堀 「はい。せっかく浪人しても行きたい大学に行けなかったんですよ。諦めずにもう一浪したいって言うと、今度も、周りから反対されて。結局、諦めて受かった大学に行ったという流れがあります」
司会「そうだったんですね。当時は、しんどかったですか?」
堀 「しんどいうというよりも、人生の厳しさを感じましたね」
司会「なるほど。そういった経験は、今の人生に役立つものになりましたか?」
堀 「そうですね。役にはたっているんでしょうね。ただ、個人的には過去の挫折や失敗を正当化するのはあまり好きではないですね」
司会「それは、どうしてですか?」
再び、ラクユーが堀に興味を示した。
堀 「これは、個人的な見解なんで理解は、難しいのかもしれないですが‥‥。私は、過去を変えるのはいつも未来だと思っているんです。過去の挫折や失敗を正当化してしまうというのは、ただしく見せてるのではって考えてしまうんですよ。本当に挫折や失敗って、時間が経っても苦しかったって思うと思うんですけど、そう思わないっていうのはその程度のものだと思うんです」
司会「少し深い話ですね」
堀 「進路相談の話から、考え方の話に変わってしまってすいません」
司会「いえいえ。おっと、ここでお便りが来たみたいです」
堀 「あっ、そうなんですね」
司会「えっと‥。ペンネームだもさんからです。いつも楽しく拝聴させていただいき、ありがとうございます。私は、堀さんのオススメの一曲をお聞きしたいです。もし、よろしければ教えてくれませんかというお便りですね。堀さんどうですかね?」
今度は、堀隆史が普段から聞いている曲のようだ。
堀 「そうですね。私は、noaさんのnextが歌う曲が好きです」
司会「noaさんは、確か鹿児島県出身のシンガーソングライターの方ですよね?」
堀 「はい、あまりテレビやSNSなどにでることはないのですが、鹿児島を中心にライブ活動をされています。機会があれば、ぜひ見に行ってほしいです」
司会「私も、詳しくは存じあげないのでぜひ聴いてみたいです」
堀 「はい、ぜひ聴いてみてください」
司会「それでは、本日は、このへんでお別れとなります。堀さん、お忙しい中、ありがとうございます」
堀 「こちらこそ、ありがとうございました」
大好きなラジオに、大好きな堀隆史が出演したことはとても嬉しかった。自分が聞きたかった質問にも回答してくれた。憂鬱な日常に少しの希望がみえたのだった。