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えぇ!? 僕は5歳児、僕の彼女は28歳。

作者: 七瀬






僕は、ある日突然!

5歳児の男の子になってしまった。

体が小さくなってしまった僕は、先ずは会社に連絡して

“有給休暇”を1ヶ月間取り、家の中に籠るしかないと考えた。

食べ物は、アプリで届けてもらえばいい。

できるだけ、人と会わない生活をするしかなかった。

家族とは、僕から実家に帰らない限りは会う事もないし。

よく遊ぶ友達にも、今日から海外に1ヶ月ほど行くと言っておいた。

勿論! 1ヶ月の間に元の僕の体に戻れる保証はない!

それでも、今の僕のこの体で知っている人に会いたくないし。

家で籠るしかないと決めたんだ!

一日中、ずっと家に居ると? 何もする気が起きない。

これが、1ヶ月間も続くのかと思うと? ゾッとした。

突然! 5歳児の男の子になるなんて、全く想像もしてなかった。

家の中にあった、鏡を見ると? 幼い時の僕、そのものだった。

ヤンチャで悪ガキで、戦隊ヒーローが大好きだったあの頃の僕。

でも? 今の僕は、頭脳は30歳の大人のままな僕だ!

小さな体になっても、女性ひとが好きだし、仕事も好きだ!

やりたい事は、いっぱいあったのに、、、。

こんな体じゃ何もできない。

それに? 僕には、付き合っている彼女がいる。

彼女の名前は、小谷 ミハル 28歳 家庭的で僕の事をいつも

支えてくれる素敵な女性ひとだ。

料理上手で、控えめな彼女が僕は大好きなんだ!



【あぁ!?】







・・・気づいた時には遅かった。


【ピーポーン】

『えぇ!?』

『侑斗? 家に居るの? ドアを開けて!』





・・・まさか!? 

彼女に僕が5歳児だとバレてしまう!

僕は、腹をくくった! 

彼女には、今の僕を見てもらおうと思ったんだ。

僕は、そっとドアを開ける。



『えぇ!? ボク、侑斗とどういった関係なの?』

『僕だよ、ミハル! 侑斗だ! 取りあえず、中に入って!』

『・・・ゆ、侑斗なの!?』

『声が大きいよ! 早く、入って!』

『・・・ご、ごめん、』






ミハルは、訳が分からず僕の部屋の中に入る。



『・・・どういう事なの!?』

『僕だって、どうなってるのか聞きたいよ! 朝起きたら突然

子供になってたんだ!』

『・・・・・・』

『そりゃ、5歳児のこの僕を見て、なかなか信じろとは言えないよ。

でも、本当に僕が侑斗なんだ!』

『・・・じゃあ、質問していい?』

『うん。』

『“私達の初めてのデートは?”』

『遊園地、途中で雨が降ってきて僕もミハルも濡れたよね。』

『ううん。』

『もう一つ、質問するね!』

『うん!』

『侑斗が私にプロポーズしてくれた場所は?』

『ごめん、近くの公園のベンチだった。ミハルは、公園のベンチで

プロポーズなんてあり得ないって、後日、夜景の見えるレストランで

プロポーズのやり直しをさせられたんだった。』

『うん、本当に侑斗なの?』

『そうだよ。』





ミハルは、僕を心配してこの家で当分の間、一緒に暮らして

くれると言ってくれた。

僕達は、初めて“同棲”を始めたんだ。

だけど? 僕の体は5歳児!

外で一緒に、ミハルと歩けば、、、?



『可愛らしいお子さんですねぇ~ お幾つなんですか?』

『・・・えぇ!? 5歳なんですよ。』

『いいわねぇ~ママとおでかけ!』 

『・・・ううん。』





必ずと言っていいほど。

二人で居ると? “親子”に見られるのか、こう聞かれる。

でも、家に居る時は【恋人同士】みたいないいムードに

なる時もあるんだ。

でも? 僕の体は5歳児、彼女とはキスまでしかできない!

それでも、彼女の胸に顔を埋めて幸せを感じる時もあるよ。

彼女に、“母性”が生まれたらしい。

僕の事を、たまに自分の子供のように思う時があるんだって。

それでも、今だけだからと? 二人の時間を楽しんでいるよ。

でもね? できるだけ早く元の体に僕は戻りたいと思っている。

やっぱり、等身大の30歳の僕でありたいからね!





最後までお読みいただきありがとうございます。

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