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いつのまにか女子扱いになっていったボクの中学時代  作者: 栄啓あい
第一章 中学一年生 一・二学期
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第三話 一年一学期

 今日の三時間目は社会だ。

 

 先生が話す。


 「アメリカでは、シリコンバレーという情報技術産業が盛んな地域があり———」


 今やっているのは世界地理だ。


 私は社会が大好きだ。しかし、世界地理については、ほとんど知らない。


 だから、学校でしっかりと学んで、力をつけよう。


 だけど、社会は、当たり前のことが多い。


 もともといた=ネイティブ

 アメリカ人=アメリカン

 

 これを組み合わせて、ネイティブアメリカンとか、


 トウモロコシは、暖かいところでできるとか、


 色々当たり前のことが多い。


 そんなことを考えていると、先生が言った


 「五大湖の周辺にある工業が盛んな地域は何と言いますか」


 みんないっせいに手を挙げる。


 私も何となく手を挙げた。


 「はい、藤本くん」

 「五大湖工業地帯です」

 「はい、せいかーい」


 これも言ってみれば当たり前か。



 四時間目は体育。

 

 もう体育祭も近づいてきている。


 体育祭の練習、しっかりとやらなきゃ。


 でも、私は、大の運動音痴。


 みんなが思っている以上にできないと思う。


 今日はリレーの練習だ。


 いつも体育は1組と合同にやっている


 「パンッ」


 甲高いピストルの音とともに始まった。


 最初はうちのクラスがリードしていた。


 そして、私はいつも通りドキドキしながらバトンを受け取った。


 そして、走る。


 しかし、前にいたのに後ろから来た1組の人にすぐに追い抜かれてしまう


 そして、2組は1組に負けた。

 

 授業後、しょんぼりしていた私に、作実と晴海が慰めてくれた。


 「大丈夫だよ、まだ練習なんだから」

 「そうだよ、それに全部が全部亜貴のせいじゃないんだから」

 「ありがとう、二人とも」


 こうして、四時間目が終わった。


  

 給食の時間になった。


 私たちは手を洗い、いただきますをした。


 給食を食べいたら、突然香華が私のことを話し始めた。

 

 「やっぱりあきちゃんって、幼稚園の時から変わらず、かわいいよね」

 「香華と亜貴って同じ幼稚園なの?」

 「うん」

 「どこ?」

 「まほろば幼稚園ってとこ」

 「そうなんだ」


 橋本さんもどうも気になるらしい。


 「それでさ、あきちゃんってかわいい他に、女の子っぽいところもない?」

 「え?そうかな?」

 「じゃあ質問。料理は出来る?」

 「うん」

 「裁縫好き?」

 「う、うん」

 「小さいころKライダー派だった?Pキュア派だった?」

 「それなら、Pキュアだけど…。Kライダー嫌いだし」

 「いつも朝は髪とかしてる?」

 「ま、まあ一応」

 「ほらやっぱり!」

 

 「藤本くんって女子力高いね」


 渥美さんも便乗してくる。


 「女の子として生きていくべきだよ、あきちゃんは」

 「それとこれとは話が別でしょ!」


 そして笑いが飛び交った。

 

 しかし、この話がただの笑い話に過ぎればよかったのだが…。

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