第2話『闇の支配者イド』
僕は、遂に異世界に来ることができた.....
これまでどれだけ妄想したか.....
異世界に来た僕の、第一声は.....
「ケモミミ少女はどこにいる!!」
凄い個性的すぎて、田中さんに
「第一声それかよ.....
俺でも、異世界キターーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!ぐらいのテンプレにしてたぞ」
「いやそれでも十分個性的だからな」
「なんだよエドさーん。それは男のロマンだろ。エドさんだって地球来た時、
異世界キターーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!って叫んでただろ」
「それは黙っといてくれって、スライムポーション渡しといただろ。返せよ!」
「もうリーシャにあげましたー」
「くっそ、このやろー!」
「やんのかー!」
「あの.....子供みたいな喧嘩はやめてください。
それと.....スライムポーションってどんな効果があるんですか?
あと、リーシャってハーレムメンバーの1人ですか?」
「ああ、ごめんごめん。えーと、スライムポーションってのは美肌、保湿とか美容系の効果があるんだ。
リーシャの説明はまぁ、あってるけど、その言い方は、できればやめて欲しい」
「スライムポーションっつーのは、俺がただのポーションに魔法やらスキルやらを使って作ったものだ。王都でめっちゃ売れてるぞ」
「そうなんですか。凄いです!!」
歩きながらそんなを話しているうちに田中さん家が見えてきた。
家を見て最初に思ったこと:流石、異世界
すげぇよ.....
見た目は普通の家なのに、入ってみるとあら不思議。そこはめっちゃ広かった。
マジですげぇ.....
「この広さってやっぱり魔法とかですか?」
「ああ。これは俺のスキルで作った専用の魔法だ。」
「ファンタジー最高ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」
「そうだな!とりあえず上がれよ」
「はい!」
僕は異世界知識をある程度身につけていながらもある初歩的なミスをしてしまった。
そう。靴を脱いで入ったのだ。
ここは異世界。日本とは違う。ラノベでも大体書いていないが多分靴は脱がないだろう。
些細なことだが、異世界好きにとっては、ミスだったのだ.....
そんなことを考えながら、僕は靴を履き直し、田中さん家におじゃました。
廊下を歩いていると、メイドが立っていた。
しかもケモミミのだ。
ここで僕の目の前に2つの選択肢が表示された(妄想の中で)
・モフる
・モフる
この2つだ。え?何?1つじゃねーかって?そこは...まぁファンタジーって事で
こうして僕がケモミミをモフろうと考えた時、田中さんが口を開く。
「悟くーん。今何しようとしてるか分かってるからいうけど、
そこのメイド、ホムンクルスみたいなの(俺作)だよー。まだ試作段階だけど」
「なんですとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ⁉︎」
ホムンクルスとは簡単に言うと、人造人間だ。
びっくりはしたが、やることは変わらない。
そう。僕はモフるんだ!!
僕は目にも留まらぬ速さ(自分的に)でケモミミメイドに向かって走っていった。
そして今、ケモミミに手を.....
ゴンッ!!
痛い.....思いっきり手をぶつけて、赤くなっている。
てかめっちゃ硬い.....何これ?オリハルコン製?
「だから試作段階だっていったのに.....まだ中身とかは金属のままなんだよ。
しかもオリハルコン製だ」
なんか当たってた.....
少し、しょんぼりしながら歩いていると、大きな扉がそこにあった。
もしかしてあんなに大きな扉を、開けるのか?
そう思った時、田中さんはおもむろに扉に手をかざした。
すると.....
『指紋ヲ認識シマシタ。ロック解除。扉オープン。』
そんな声が聞こえて、扉が横にスライドされた 。
そして僕はこう叫んだ。
「すげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!」
これしか言葉では表せれなかった。
そして部屋に入るとそこには金髪の耳の尖った美女がいた。
そして僕はまた叫ぶ
「エルフキターーーーーーーーーーーー!!!!!!! ゲホッ ゲホッ」
叫びすぎて少しのどを痛めた
「大丈夫か?」
「あ、大丈夫です。
ところでそこの方がリーシャさんですか?」
「ああ。叫んでた通り、エルフだ。」
「ねぇ、アレン。やっぱり貴方の世界の人って他種族を蔑んだりしないのね。」
「蔑む人なんかいるのですか?
僕ならむしろ崇めますよ!
てか、田中さん下の名前ってアレンだったんですか」
「いや、それこっちでの名だ。
別に君は田中でいいよー」
「か、かっこいい。うっ...右腕が...疼きだしてきた...
うわぁぁぁ.....
さて、こちらでの我の名はどうしようか。
田中殿。何かいい名はあるかの?」
「ねぇ、アレン。この子ちょっと大丈夫?何かに取り憑かれてるみたいだけど.....
とりあえず、エフェクトヒール(状態異常回復の魔法のこと)かけとく?」
「大丈夫だ。あと、かけても無駄だ。この年頃の子は、
何かスイッチみたいなのが入ると、喋り方等が変わるんだ。」
「ああ。ときどきアレンもこんな感じd...「年頃関係無しの永久型の例外も中にはいるんだ。」
そ、そうなんだー」
田中さんもこちら側だった。
「よし。決めたぞ!!我はこちらでは『闇の支配者イド』と、名乗ろう。
そろそろ心を元に戻すとするか。
はぁぁぁ!!!.....あれ?僕は何をしていたんだろう?
田中さんがアレンっていう別の名前使ってるから僕も使いたいなー、
って思ってたところまでは覚えてるけど、
もう1人の僕が出てきて、もう名前決めたのかな?
名前はなんだろう?頭の中で聞けばいいか。
えーっと、『イド』か。カッコいい!もう1人の自分天才だなー。」
これを10秒で言えた僕は、アナウンサーにでもなれるかもしれない。
将来有望だ。
「とりあえずイド君でいいかしら?私の名前はリーシャ。エルフ一族の族長よ。」
「あ、宜しくお願いします。って族長ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ⁉︎」
どれだけ喉が痛くても叫ぶのはやめられない。それが僕だから。
なんか、今のめっちゃ名言っぽいかも。
こうして僕のこちらでの名前が決まり、田中sハーレムメンバーの1人目の自己紹介に驚くイドであった。
感想などもよろしくお願いします。